先駆けラストラン 佐藤一世さんコメント

オンラインでインタビューを受ける佐藤一世さん


佐藤一世(いっせい)さん

(青山学院大学OB・現SGホールディングス陸上競技部)

(出身校:殿平賀小学校→小金中学校→八千代松陰高校)
青山学院大学在学時は、三大駅伝で3度の区間賞を獲得。
100回箱根駅伝でも4区で区間賞を獲得する快走で、チームの総合優勝の立役者となった。
卒業後は、SGホールディングスに入社。
ルーキーイヤーからも目が離せない。



○中学校~高校時代

・陸上を始めたきっかけ

中学校の時に、(サッカー部に所属していましたが)陸上部の顧問の先生に勧誘されたっていうのがきっかけです。

 

・その時の中学校の先生が佐藤選手の才能を見出したのか

サッカーの練習での走りを見て、陸上でもやっていけるのではないかと見てくださったのだと思います。

 

・陸上部に入らないかと言われた時の自らの心境

通っていた中学校は兼部が可能だったので、サッカーもやりながら陸上もやるっていうことができたので、とりあえずやってみようかなという気持ちでした。

 

・サッカーをやっていて駅伝に活きた部分はあるか

同じ目標をチームで達成する難しさや良いチームの作り方などはサッカーで学べたので、その部分は現在にも活きていると思います。

 

・八千代松陰高校で走ったレースで印象に残っているもの

高校3年生の時の都大路で1区を走った時です。

 

・この時、(1区の)日本人区間最高記録を出されましたが、どんな気持ちだったか

タイムはあまり気にしてなかったです。区間賞を取るっていうのが目標だったので、走り終わった後に時計を見たら「あれっ、まさかこのタイムが出ているとは」って感じで、嬉しさよりも驚きが勝ちました。

 

・(高校3年の)都大路で誰か意識していた選手はいるか

同世代が強い代だったので、同世代に負けないように。誰か1人っていうよりは、駅伝では全員に勝ちたいって思っていました。

 

・(都大路の1区の日本人区間最高記録を持っていたが)自分の記録が塗り替えられそうな時は悔しいものか

(記録が)残るのであれば残ってほしいですけど、いずれ塗り替えられるのはわかっているので、八千代松陰や青山学院の選手に塗り替えてほしいって気持ちはあります(笑)

 

 

○大学駅伝

・1年生の出雲駅伝が中止になったが、その時の心境

僕も悔しかったですが、それ以上に4年生の先輩は最後の年なのに(中止になってしまったので)悔しいだろうなと感じていました。

 

・初めての大学三大駅伝(2020年の全日本大学駅伝)で区間記録を出されましたが、その時の気持ち

本来は前半のエース区間を走りたいと思っていました。つなぎ区間で走らせてもらうからには絶対区間賞を取りたかったので、最低限の走りはできたのかなと思います。

 

2021年の全日本大学駅伝を走る佐藤一世さん

2023年の出雲駅伝を走る佐藤一世さん

 

○篠原倖太朗選手と吉田礼志選手に関して

・篠原選手の選手としての印象

腰が低いというか良い人だなという印象です。(合宿の)ジョグですれ違った時に会釈してもらい、とても良い人間性を持っているなと思いました。

 

・篠原選手の選手としての怖さ

トラックのタイムも駅伝での実績もあるので、同じ区間になったら嫌ですね。ハイペースでずっと押していけるので、(私はそれが苦手なこともあり)同じ区間だったら手強い選手だなと感じています。

 

・吉田礼志選手の印象

(たしか)大学2年で27分台を出されていて、ハーフマラソンのタイムも持っていて強い選手だなと。コンスタントに記録を出し、安定感を発揮しているので、そこが強みだと思います。

 

・緊張やプレッシャーを乗り越えるために学生時代行っていたルーティンはあるか

練習以外では陸上のことを考えないようにしていました。

 

・町田寮での思い出

特に1年目は、コロナで外出制限が多かったので、寮のみんなとずっとゲームをしている時もありました。寮の強みだと思いますし、毎日友達の家に泊まっているような楽しい時間を過ごすことができました。

 

 

○社会人生活での駅伝と後輩たちへ

・ニューイヤー駅伝で走りたい区間

どこを走る準備もできていますが、自分は追い風よりも向かい風の方が、適性があると思うので、後半区間で勝負したいという気持ちがあります。

 

・今の学生(後輩たち)にどんな走りをしてほしいか

僕自身も8秒差で優勝を逃した経験もあるので、その1秒の重みっていうのを(選手たちはわかっていると思いますが)大切にしてほしいです。

 

・(この番組のタイトルが「先駆けラストラン」ですが)佐藤一世選手はラストランの時に考えていたことはあるか

後悔のないように、青学で4年間やってよかったと思えるような走りにしたかったです。出し切ろうと思って、きつくても、1秒でも速く走ろうという思いでした。

 

・大学駅伝での経験から両選手(篠原選手、吉田選手)にアドバイスはあるか

篠原選手であれば、駒澤大学が優勝を狙っている中で間違いなくエースとしての走りが求められてくると思いますけど、プレッシャーに気負いすぎず走ってもらえればと思います。

吉田選手も来年以降走れることは絶対ないので、(色んな思いがあると思いますが)後悔のないように楽しんで走ってもらえればと思います。

 

・最後に今の千葉県の小中学生に対して一言

楽しくやるのが一番だと思うので、スポーツに限らず、自分のやりたいことを楽しんでやってほしいです。