週末時代劇20『暗闇仕留人』

暗闇仕留人
 
『暗闇仕留人』
毎週金曜~日曜 20:00~21:00

 
【解説】
 “必殺シリーズ”第4弾。
 ペリー来航の嘉永6年が舞台。
石坂浩二、藤田まこと、近藤洋介、津坂匡章、野川由美子らで尽きせぬこの世のうらみ一切の始末を請負う。
【ストーリー】
 嘉永6年(西暦1853年)、浦賀沖にペリー率いる米国東洋艦隊が来航、日本に開国を迫った。「太平のねむりをさます上喜撰(蒸気船)たった四杯で夜も寝られず」と落首にあるように、突如日本を襲った黒船の悪夢は、武士や百姓、町人といった身分の上下を問わず、当時の人々に強烈な衝撃と動揺を与えた。ご存知中村主水(藤田まこと)のいる北町奉行所とて、黒船騒ぎのあおりをくった点では例外ではなかった。浦賀警備と江戸湾海防を命ぜられて、多くの与力同心たちが江戸市内を離れた。
 後に残った少ない人数で、黒船騒ぎに治安のゆるんだ江戸市中を取り締らなければならず多忙をきわめた。主水はご府内に残された口だった。てきぱきとせず、いるのかいないのか判然としない主水に、浦賀行の声はかかろうはずもなかった。このことは、さっそく姑のせん(菅井きん)、妻のりつ(白木万理)の耳にも入った。そして婿養子の主水をいびるのだった。主水はふと思うのだった。仕置時代、身命を賭して悪にぶつかっていく時の男と男の連帯感、さわやかな友情、そしてすべて終った時の言い知れぬ生の充実感。そんな時に再会した半次(津坂匡章)と、おきん(野川由美子)、さらに御家人あがりの三味線ひき糸井貢(石坂浩二)、石工の大吉(近藤洋介)との偶然の出会いが主水の心を決めさせた。闇の仕留人誕生である。


【出演】
藤田まこと、石坂浩二、近藤洋介、津坂匡章、野川由美子、菅井きん、白木万理、三島ゆり子、木村夏江、佐野厚子、古川ロック ほか
【放送公開日】
1974年6月~/全27話
【制作】
松竹株式会社
【脚本】
国弘威雄、安倍徹郎 ほか
【監督】
工藤栄一・田中徳三 ほか