iDeCoの始め方は?
(画像=PIXTA)

「iDeCoをやってみたいけれど始め方が分からない」
iDeCoの節税メリットをきちんと知りたい

運用益が非課税となるiDeCoは老後資金の対策として有効です。しかし、仕組みやメリットについてよくわからないため、始めたくても躊躇している方がいるかもしれません。

そこで今回は、iDeCoの仕組みやiDeCoを活用するメリットなどについて詳しく解説します。記事の内容を良く理解し行動すれば、iDeCoを利用する目的である老後資金をしっかりと築き、将来安心して生活できるようになるでしょう。

目次

  1. iDeCo(イデコ)の概要
    1. iDeCoとは?
    2. iDeCoを始めたほうが良い理由
    3. iDeCoの運用スタイル3選
  2. iDeCoを始めるための条件は?
    1. iDeCo加入は多くの人ができる
    2. iDeCo加入者は年々増えている
  3. iDeCo(イデコ)はいつ始めると良いのか
    1. 基本的に早ければ早い方が良い
  4. iDeCo(イデコ)を始めるために必要なもの
    1. 1 iDeCoの申込書類
    2. 2 事業主証明書
    3. 3 本人確認書類の写し
    4. 4 基礎年金番号のわかるもの
    5. 5 掛金の引き落としに使う口座の番号
    6. 6 銀行届出印
  5. iDeCo(イデコ)の始め方(開設〜掛金拠出)を5STEPで解説
    1. STEP1:職業別に加入資格を確認しよう
    2. STEP2:毎月拠出する金額を決めよう
    3. STEP3:資産運用したい商品を選択しよう
    4. STEP4:iDeCoを開設する金融機関を決めて申込手続きをしよう
    5. STEP5:初めての掛金が引き落とされたことをチェックしよう
  6. iDeCo(イデコ)の口座開設をする金融機関チェックポイント3選
    1. 投資できる商品は自分が希望するものが含まれているか
    2. 信託報酬などの手数料が他の金融機関より安く設定されているか
    3. 電話、チャット、メールなどのサポート体制が手厚いか
  7. iDeCo(イデコ)口座を開設したいおすすめの証券会社3選
    1. SBI証券
    2. 楽天証券
    3. LINE証券
  8. iDeCo(イデコ)で購入したいおすすめの投資信託5選
    1. おすすめ投資信託1 eMAXIS Slimバランス
    2. おすすめ投資信託2 DCニッセイ外国株式インデックス
    3. おすすめ投資信託3 ひふみ年金
    4. おすすめ投資信託4 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
    5. おすすめ投資信託5 セゾン資産形成の達人ファンド
  9. パターン別会社員のiDeCo加入可否
    1. 会社に企業年金がない会社員
    2. 会社が企業型DCを採用していて、iDeCoとの併用を認められている会社員
    3. 会社に確定給付企業年金(DB)のみがある会社員
  10. 会社員がiDeCoに加入するメリットは?
    1. 全額所得控除が受けられる
    2. 運用して得た利益が非課税になる
    3. 転職先にこれまで築いたiDeCoの資産を持ち運ぶことができる
  11. 会社員がiDeCoに加入する際の注意すべきデメリットは?
    1. 原則60歳までお金を引き出せない
    2. 運用状況によっては元本割れのリスクがある
    3. 国民年金基金連合会などに支払う手数料が必要
  12. 専業主婦がiDeCoに加入する際の注意点
    1. 節税効果が低くなる
  13. iDeCoの上限金額は?掛金はいくらまで?
    1. 会社に企業年金がない会社員のケース
    2. 企業型DCに加入している会社員のケース
    3. 会社に確定給付企業年金(DB)のみがある会社員のケース
  14. iDeCoを始める前に老後資金がいくら必要か計算してみよう
    1. ①退職金や企業年金があるのかチェック
    2. ②老後に必要な生活費をシミュレーション
    3. ③「老後に必要な生活費」から「貯金+退職金・企業年金」を差し引く
  15. 30歳から30年iDeCoで運用した場合のシミュレーション
    1. 年収600万円の会社員が30年やった場合の効果は?
    2. 3つの節税メリットを確認しよう
  16. 勤めている会社に確認しよう!iDeCoの手続き上の注意点
    1. 会社員がiDeCoを始めるにあたり会社に確認すること
    2. 掛金の納付方法を選ぶ必要がある
  17. 会社が行うiDeCoの手続きを理解しよう
    1. ①事業主証明書を発行する
    2. ②現況届を提出する
    3. ③その他各種変更手続きの方法
    4. ④年末調整時の対応方法
  18. 仕組みやメリットを理解してiDeCoを賢く活用しよう
  19. iDeCoについてのよくある質問
    1. 口座開設までにどの位かかるの?
    2. 税金の還付はいつされるの?
    3. 損したらどうすれば良いの?
    4. 投資信託は自分で選べる?
    5. 積み立て金額の下限はいくら?
    6. 積み立て金額は変更可能なの?
    7. 運用商品はどのような種類があるの?
    8. 年末調整や確定申告を行う必要がある?
    9. 会社員がiDeCoをやっていたら副業がバレる?

iDeCo(イデコ)の概要

iDeCO(イデコ)とは、個人型確定拠出年金のことで加入者が掛金を積み立てながら資産を形成していくものです。この制度のポイントは下記の3点です。

iDeCO(イデコ)のポイント
  1. 老後資金の形成を目的に、コツコツとお金を育てられる
  2. 所得控除や非課税の恩恵を受けられるので、課税口座に比べて資産形成に有利
  3. 投資信託、保険商品、定期預金の3つの運用スタイルの中から選択できる

iDeCoとは?

iDeCoとは、老後資金を貯めることを目的として作られた年金制度です。

日本における年金制度は、まず1階に当たる「国民年金」があり、20歳以上の全国民が加入します。次に2階部分には会社員や公務員などが加入する「厚生年金」があり、国民年金と厚生年金を合わせて「公的年金」といいます。

会社員の場合、公的年金に加えて3階部分には「企業年金」が導入されているところもありますが、iDeCoは3階部分や4F部分に該当する年金となっています。

■iDeCoの特徴
  1. 掛金が全額所得控除の対象になる
  2. 運用で得られた利益が非課税になる(通常の課税口座の場合、利益に対して20.315%課税される)
  3. 積み立てたお金を受け取る際にも税制面で優遇を受けられる(公的年金等控除や退職所得控除の対象になる)

iDeCoを始めたほうが良い理由

老後には年金以外に2,000万円のお金が必要という、いわゆる「老後2,000万円問題」が話題になってから日本において老後の生活資金不足を心配する声が大きくなってきました

そこで、資金不足を解消する手段として注目されているのがiDeCoです。

毎月コツコツと掛金を積み立て、非課税や所得控除の恩恵を受けながら着実に資産形成を続けていくことができるため多くの人から支持を集めています。

一方、通常の課税口座で資産形成すると利益に対して一定の税金がかかるので、iDeCoに比べて資産を育てていくのに不利になるでしょう。

iDeCoの運用スタイル3選

iDeCoで資産運用するには、3つのスタイルから選択可能です。

投資信託は元本割れリスクのある「元本変動型」、一方、保険商品と定期預金は「元本確保型」といいます。

・投資信託

株式や債券などに投資して大きなリターンを狙えます。投資信託の選択肢は幅広く、国内、先進国、新興国などの地域別の区分や、大型株、小型株によるグループ分けをしているものなど多種多様です。

なお、株式や債券に投資するため元本割れのリスクがあることも忘れないようにしましょう

・保険商品

保険に投資します。なお、元本割れリスクは極めて低いです。

・定期預金

定期預金として運用します。なお、元本割れリスクはありません

iDeCoを始めるための条件は?

iDeCoを始めてみたいと思った時、事前に自分がiDeCoに加入できるのか確認する必要があります。いくつか条件があるのでチェックしてみましょう。

iDeCoを始めるための条件
  1. 20歳以上60歳未満で日本に居住している
  2. 勤めている会社に企業型確定拠出年金がある場合、iDeCoとの同時加入が認められている
  3. 現在、国民年金保険料を納めている

iDeCo加入は多くの人ができる

基本的には20歳以上60歳未満の全ての人がiDeCoに加入できますが、一部加入できない人もいるため注意しましょう。

■iDeCoに加入できない条件
  1. 国民年金保険料を納めていない(過去に未納や免除を受けていた場合でも、現在支払いをしていれば加入できます)
  2. 農業者年金に入っている(1年間のうち60日以上農業に従事する60歳未満の人が入れる年金)
  3. 日本以外に居住している(iDeCoに加入している人でも、途中で海外へ転居して長期間海外で居住する場合加入できないケースがあります)
  4. 年齢が60歳以上(iDeCoは原則60歳未満の人が加入対象です)
  5. 勤めている会社に企業型確定拠出年金があり、iDeCoとの同時加入を認めていない(基本的には企業型確定拠出年金に加入している場合でもiDeCoを始められますが、企業によっては規約で同時に入れないこともあります)

iDeCo加入者は年々増えている

国民年金基金連合会が2021年12月に公表したiDeCoに関する情報によると、2021年10月に新たにiDeCoへ加入した人は4万1,992人で、総加入者数は220万9,836人となりました。毎年iDeCo加入者数は増加しており、日本人の老後への備えに対する意識が高まっているといえます。

なお、国民年金基金連合会とは、年金を扱う厚生労働大臣の認可を受けた公的な法人で、年金の給付業務や国民年金基金の資産運用などを行っています。

※2021年12月1日現在

iDeCo(イデコ)はいつ始めると良いのか

20歳から加入できるiDeCoですが、いつから始めるべきなのでしょうか?

結論、早ければ早い方が良いです。その理由は下記の3つです。

早く始めた方が良い理由
  1. 資産が加速度的に増える複利効果を得られる
  2. 掛金が全額所得控除になったり、利益が非課税になるなどの節税効果が高まる
  3. 若いうちからiDeCoを始めると長い期間運用できてお得

基本的に早ければ早い方が良い

iDeCoは長期に渡る積み立て投資に適しており、時間をかければ雪だるま式に資産が増える複利効果や利益が非課税になるなどの節税効果を高められます

複利効果

複利効果とは、運用で得た収益を当初の元本にプラスして再び投資すること

雪だるま式に資産が増える

iDeCoを早く始めるべき最大の理由は、雪だるま式に資産が増える複利効果をより高められるからです。複利効果とは、運用で得た利益を元本に組み込んで再投資することで利息が利息を生み、資産が加速度的に増えることです。

再投資

分配金を使って、同じ投資信託商品を買い付ける

例えば100万円を年利5%で複利運用した場合、最初の1年間で得られる利息は5万円(100万円×5%)ですが、2年目は110万2,500円(105万円×5%)、3年目は115万7,625円(110万2,500円×5%)のように増加していきます

節税効果が狙える

iDeCoの節税効果は大きく3種類あります。

iDeCoの節税効果の種類
  1. 掛金が全額所得控除される
  2. 投資で得た利益が非課税になる(通常の課税口座の場合20.315%課税される)
  3. 年金受取時には、公的年金控除や退職所得控除を利用できる

上記の節税メリットをできるだけ多く得るためには、掛金を長い期間かけて拠出し、資産を大きくしておくことが必要です。

例えば投資で得た利益が非課税となるメリットの場合、利益が10万円であっても100万円であっても共に非課税となるため、できるだけ金額を大きくしておいた方がお得です。

iDeCo(イデコ)を始めるために必要なもの

iDeCoを始めたいと思った時に用意するものは主に下記6点です。

用意するもの
  1. iDeCoに加入するための申込書類(金融機関から入手)
  2. 加入対象者であることを証明してもらうために事業主に作成してもらう証明書
  3. マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証などの本人確認書類
  4. 年金定期便、年金手帳などに記載の基礎年金番号
  5. 毎月の掛金拠出時に利用する金融機関の口座番号
  6. 申込書類作成時に必要となる銀行届出印

1 iDeCoの申込書類

iDeCoを開設したい金融機関から申込書類を取り寄せましょう。方法は、インターネット、コールセンター、金融機関の窓口などがあるので、詳細は各金融機関の公式サイトを確認しましょう。

2 事業主証明書

会社員などの場合、勤めている会社に加入対象者であることを証明する書類を作成してもらわないといけません。総務などを担当する部署へ問い合わせて対応して下さい。

3 本人確認書類の写し

マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証など本人確認できる書類を準備しましょう。

4 基礎年金番号のわかるもの

勤めている会社の総務部署などに確認するか、年金定期便などを見れば基礎年金番号が分かります。どうしても不明な場合は近くの年金事務所へ問い合わせてみて下さい。

5 掛金の引き落としに使う口座の番号

引き落としに利用する金融機関の口座番号、支店名、預金種別などを確認しておきましょう

6 銀行届出印

申込書類への押印が必要になりますので銀行の届出印が必要です。

iDeCo(イデコ)の始め方(開設〜掛金拠出)を5STEPで解説

実際にiDeCoを開設して掛金が拠出されるまでの流れを確認しましょう。

■iDeCoの始め方5STEP
  1. STEP1 自営業者、会社員、専業主婦などの職業別に加入資格を確認する
  2. STEP2 毎月積み立てていく拠出額を決める
  3. STEP3 運用する商品を選ぶ(定期預金・保険商品・投資信託)
  4. STEP4 iDeCoの申し込みに必要なものを揃えて金融機関で手続きをする
  5. STEP5 掛金がきちんと引き落とされているか確認する

STEP1:職業別に加入資格を確認しよう

最初に、自分がiDeCoに加入できる資格があるのか確認しましょう

職業 加入資格
自営業者等 ・20歳以上60歳未満
・国民年金に加入している
→全額免除・半額免除などを受けていない。(障害基礎年金基金受給者を除く)
・農業年金基金に加入していない
専業主婦(専業主夫)等 ・20歳以上60歳未満
会社員 ・60歳未満
・企業型確定拠出年金が導入されている企業にお勤めの方は以下の2つを満たす場合
→規約でiDeCoに加入できる旨が定められている
→マッチング拠出を実施していない
公務員 ・60歳未満

※2022年2月21日現在
引用元:Money VIVA「初心者のためのiDeCo(イデコ)の始め方~かんたん解説~」

● iDeCoに加入できる対象者

iDeCoに加入できるのは、基本的に日本に居住している20歳以上60歳未満のほとんどの人です。さらに、2022年5月以降はiDeCoに加入できる対象が65歳まで広がります。

● iDeCoに加入できない人

iDeCoに加入できない人は次のような人です。

iDeCoに加入できない人
  1. 国民年金保険料を納めていない(過去に未納や免除を受けていた場合でも、現在支払いをしていれば加入できます)
  2. 農業者年金に入っている(1年間のうち60日以上農業に従事する60歳未満の人が入れる年金)
  3. 日本以外に居住している(iDeCoに加入している人でも、途中で海外へ転居して長期間海外で居住する場合も加入できないケースがあります)
  4. 年齢が60歳以上(iDeCoは原則60歳未満の人が加入対象です)
  5. 勤めている会社に企業型確定拠出年金があり、iDeCoとの同時加入を認めていない(基本的には企業型確定拠出年金に加入している場合でもiDeCoを始められますが、企業によっては規約で同時に入れないこともあります)

STEP2:毎月拠出する金額を決めよう

iDeCoは毎月最低5,000円から積み立てをしていけます

積み立てする金額は毎年1回、1,000円単位で変えられるので、最初は毎月1万円から始め、お金に余裕ができたら毎月2万円に増額するといったことも可能です。

● 加入資格別の掛金上限額

iDeCoにおける毎月の掛金上限額は職業などによって決められています

加入資格 掛金上限
(第1号被保険者)
自営業者
月額6.8万円
(年額81.6万円)
(国民年金基金または国民年金付加保険料との合算枠)
(第2号被保険者)
会社員・公務員等
会社に企業年金がない会社員 月額2.3万円
(年額27.6万円)
企業型DC※1に加入している会社員 月額2.0万円
(年額24.0万円)
DB※2と企業型DC※1に加入している会社員 月額1.2万円
(年額14.4万円)
DB※2のみに加入している会社員
公務員等
(第3号被保険者)
専業主婦(夫)
月額2.3万円
(年額27.6万円)

※2022年2月21日現在
※1:企業型確定拠出年金
※2:確定給付企業年金、厚生年金基金
引用元:iDeCo「iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ|iDeCoをはじめよう」

企業型DC

企業型DCの加入者となりえるのは、厚生年金の被保険者。規約に加入対象者を定めない場合には、厚生年金被保険者の全員が企業型DCの加入者となる。

STEP3:資産運用したい商品を選択しよう

iDeCoで資産運用する商品を選びましょう

選択できる商品は、元本確保型(定期預金・保険商品)と元本変動型(投資信託)の2種類あります。

● 元本確保型は資産を減らしたくない人におすすめ

定期預金の場合、元本が確保されるように設計されているため資産を減らしたくない人におすすめです。また、保険商品も元本割れの可能性が極めて低いため、資産を減らすリスクなくiDeCoを始めたい人に向いています。

iDeCoについて
  1. 定期預金
    定期預金として運用します。なお、元本割れリスクはありません。
  2. 保険商品
    保険に投資します。なお、元本割れリスクは極めて低いです。

● 元本変動型はリスクをとって資産を大きくしたい人におすすめ

元本割れの可能性はありますが、リスクをとって資産を大きく増やしたい人は投資信託を選択すると良いでしょう。

投資信託の種類別のリスクと特徴

投資信託の種類 リスク 特徴
国内債券 ・国債、金融債、普通社債など国内における国、金融機関、一般企業などが発行した円建ての債券が投資する対象
・利回りは低いが、安定した運用が期待できる
国内株式 ・国内における複数の株式に投資する
・国内債券に比べてリスクが高い
・株主優待は受けられない(個別株投資の場合は株主優待を受けられる)
海外債券 ・為替リスクがある
・毎月分配金をもらえる商品もある
・海外株式に比べてリスクが低い
海外株式 ・米国や欧州などの「先進国株式」と、アジアや南米などの「新興国株式」に分類される
・新興国株式は先進国株式に比べてリスクが高い
・為替リスクがある

※2022年2月21日現在
引用元:資産運用・相続税対策専門ネイチャーグループ「の種類 それぞれの特徴やリスク・選び方のポイントを解説」

STEP4:iDeCoを開設する金融機関を決めて申込手続きをしよう

iDeCoを開設したい金融機関から申込書類を取り寄せましょう。方法は、インターネット、コールセンター、金融機関の窓口などがあるので、詳細は各金融機関の公式サイトを確認して下さい。

なお、多くの金融機関の窓口は土日祝日は休みとなっているところが多いので、急いでいる場合はインターネットを利用して取り寄せるのが良いでしょう。

会社員などの場合、勤めている会社に加入対象者であることを証明する書類を作成してもらわないといけません。総務などを担当する部署へ問い合わせて対応して下さい。

申込者本人が準備するものとして、マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証などの本人確認できる書類や基礎年金番号が分かるものなどがあります。

STEP5:初めての掛金が引き落とされたことをチェックしよう

iDeCoの申込手続きが完了すれば、金融機関から手続き完了のお知らせが届きます。

手続きが完了すれば、毎月26日(金融機関が休業日の場合は翌営業日)に掛金が指定した口座から引き落とされるようになります。

念の為初めて掛金が引き落とされた時は正しく拠出できているかチェックすると良いでしょう。

注意点として、指定した口座から毎月自動的に掛金が引き落とされるよう、口座に余裕を持ってお金を入れておくのを忘れないようにして下さい

iDeCo(イデコ)の口座開設をする金融機関チェックポイント3選

iDeCoの口座を開設する時、気を付けないといけないのが金融機関選びです

金融機関によってiDeCoを利用するための手数料や選べる商品数などが違うため、自分に合ったところを選択しましょう。

■iDeCoを開設する証券会社選びのポイント
  1. 取り扱う商品数が多く、自分が投資したい商品が含まれているか
  2. 信託報酬など、手数料の安い商品が揃っているか
  3. 初心者でも安心できるようなサポート体制になっているか

投資できる商品は自分が希望するものが含まれているか

金融機関によってiDeCoで投資できる商品は異なります

数十種類の豊富な商品の中から投資するものを選べる金融機関がある一方、選択肢が10本以内というところまであるので、できるだけ取り扱う商品数が多いところがおすすめです。

また、自分が投資したいと思う商品がiDeCoの申し込みをする金融機関にあるかどうか事前にチェックしておきましょう

iDeCoの金融機関を変更することは可能ですが、手数料が必要な上、手続きが煩雑であったり時間がかかったりするので、できるだけ最初の金融機関選びは慎重に行って下さい。

信託報酬などの手数料が他の金融機関より安く設定されているか

取り扱う商品の信託報酬などの手数料が他社より低いかどうかもチェックするポイントです。信託報酬とは、投資したお金を実際に運用してくれるファンドマネージャーに支払う費用です。

ファンドマネージャ

投資信託の運用を行う専門家

iDeCoは数十年単位の長期投資を行う前提のため、僅かな手数料の違いが将来的に大きな差を生みます。

例えば毎月1,000円の信託報酬の差であっても、20年間では累計24万円もの違いになります。特に毎月かかるコストに注目し、少しでも安いところを探すのが重要です。

電話、チャット、メールなどのサポート体制が手厚いか

iDeCoを行う上で頼りになるのが、金融機関が提供するサポートです。電話、チャット、メールなど色々な方法で投資家をサポートしてくれますが、金融機関によってサポート体制は違います。できるだけ手厚く、自分に合ったサポートを受けられるところを選びましょう。

特に初心者の場合、iDeCoを申し込む際の手続きや商品選択時の操作で分からなくなることが多いので、サポート充実度は重要です。

iDeCo(イデコ)口座を開設したいおすすめの証券会社3選

iDeCo(イデコ)の口座開設をするのにおすすめの証券会社を3社紹介します。何れの証券会社も取り扱う商品数が豊富で、手数料水準が低く抑えられています

■iDeCo口座を開設するのにおすすめ証券会社
  1. SBI証券
  2. 楽天証券
  3. LINE証券
会社名
SBI証券
楽天証券ロゴ
LINE証券
加入時手数料 2,829円 2,829円 2,829円
口座管理手数料(月額) 171円 171円 171円
取扱商品数 83本 32本 24本
コールセンター受付時間 平日8:00〜18:00
(年末年始除く)
平日8:30〜17:00
(年末年始除く)
-
公式サイト SBI証券 楽天証券 LINE証券

※2022年2月21日
引用元:各公式サイトより

SBI証券

SBI証券の概要

加入時手数料 2,829円
口座管理手数料(月額) 171円
取扱商品数 83本
コールセンター受付時間 平日8:00〜18:00
(年末年始除く)

引用元:SBI証券 SBI証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)

SBI証券の概要
  1. 取扱商品数が業界No1で、低い手数料と豊富な投資対象の中から選択できる
  2. 10年を超える運営実績でiDeCoの加入者数はNo1(2021年7月SBI証券調べ)となっているため、安心と実績がある

楽天証券

楽天証券の概要

加入時手数料 2,829円
口座管理手数料(月額) 171円
取扱商品数 32本
コールセンター受付時間 平日8:30〜17:00
(年末年始除く)
公式サイト 楽天証券

引用元:楽天証券 確定拠出年金(iDeCo)

楽天証券の概要
  1. 業界最安の手数料水準で安心
  2. iDeCoに関する疑問や不安を解消するためのウェブセミナーを随時開催しており、初心者にも分りやすく解説してくれる
  3. 証券資産と年金資産を1つのIDで管理可能なので、資産状況の管理がラク
  4. 低コスト・好運用実績の投資信託を中心に豊富な商品が揃っている

LINE証券

LINE証券の概要

加入時手数料 2,829円
口座管理手数料(月額) 171円
取扱商品数 24本
コールセンター受付時間 -
公式サイト LINE証券

引用元:LINE証券 LINE証券のiDeCo

LINE証券の概要
  1. 90年以上の歴史がある業界最大手の野村證券が運営管理機関として運営しており、安心できる
  2. 低コストなインデックスファンドを始め、受賞歴のあるアクティブファンドなどの厳選された商品ラインナップ
  3. 長期投資を前提とするiDeCoの特徴を生かしたターゲットイヤーファンド※を採用

インデックスファンド

株価指数などマーケットの指標に連動して運用する投資信託です。

アクティブファンド

ファンドマネージャーが投資商品を運用する投資信託です。

ファンド

投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品です。

※退職に向けた資産形成と退職後の資産形成を目的とした投資信託で、年齢やライフサイクルに合わせて資産配分が変更される特徴を持つ

iDeCo(イデコ)で購入したいおすすめの投資信託5選

iDeCo(イデコ)を開設する金融機関が決まったら、続いて投資する投資信託を選びましょう

■iDeCoで購入したいおすすめ投資信託5選
  1. おすすめ投資信託1 eMAXIS Slimバランス(8つの資産にバランス投資)
  2. おすすめ投資信託2 DCニッセイ外国株式インデックス(日本を除く先進国株式に投資)
  3. おすすめ投資信託3 ひふみ年金(割安な銘柄を選定して投資)
  4. おすすめ投資信託4 楽天・全世界株式インデックス・ファンド(世界中の株式に投資)
  5. おすすめ投資信託5 セゾン資産形成の達人ファンド(長期的な視点で成長する株式へ投資)

おすすめ投資信託1 eMAXIS Slimバランス

■eMAXIS Slimバランスの基礎データ
  1. 信託報酬(年率・税込):0.154%以内
  2. 主な販売会社:SBI証券、マネックス証券、松井証券など

国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内REITおよび海外REITの8つの資産に均等に投資を行うバランス型のインデックスファンドです。

REIT

投資者から集めた資金で不動産への投資を行い、そこから得られる賃貸料収入や不動産の売買益を原資として投資者に配当する商品です。

バランス型

複数の資産を投資対象にしているため、突然の価格変動に対してもリスクを抑えられるメリットがあります

難しい資産選択や資産構成見直しなどのメンテナンスの手間なく幅広く分散投資できるのが魅力です。

8つの資産配分は定期的に調整(リバランス)されるため、一度eMAXIS Slimバランスに投資すればほったらかしでも問題ありません

おすすめ投資信託2 DCニッセイ外国株式インデックス

■DCニッセイ外国株式インデックスの基礎データ
  1. 信託報酬(年率・税込):0.154%(税抜0.14%)
  2. 主な販売会社:SBI証券、岡三証券など

DCニッセイ外国株式インデックスは、国内を除く先進国株式に投資するインデックスファンドです。

「日本は他の先進国に比べて成長率が低く、今後も株価成長が見込めないので投資したくないけれど、成長が見込まれる先進国の株式に投資したい」という人にとっておすすめです。

信託報酬は安い水準で初心者でも安心して長期投資できるため、iDeCoでの運用に向いています

おすすめ投資信託3 ひふみ年金

■ひふみ年金の基礎データ
  1. 信託報酬(年率・税込):0.836%
  2. 主な販売会社:SBI証券、イオン銀行、マネックス証券、松井証券など

ひふみ年金は、主に日本および世界中の株式のうち、市場価値が割安な銘柄を選別して投資しています。長期的な産業のトレンドを考慮しつつ、定性面と定量面両方の観点から徹底的な市場調査・分析を行い、幅広い業種や企業規模の企業を投資対象とするアクティブファンドです。

組入銘柄は、VISA、AMAZON、東京センチュリー、マイクロソフト、光通信、協和エクシオ、コスモス薬品などとなっています。

信託報酬は低コストのインデックスファンドと比べると高くなっていますが、その分銘柄選定に力を入れています

おすすめ投資信託4 楽天・全世界株式インデックス・ファンド

■楽天・全世界株式インデックス・ファンドの基礎データル
  1. 信託報酬(年率・税込):0.212%
  2. 主な販売会社:楽天証券、SBI証券など

楽天・全世界株式インデックス・ファンドは世界中の株式へ投資するインデックスファンドです。「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」と言われる有名なETFに連動した投資成績を目指して運用されています。

ETF

証券取引所に上場し、株価指数(「東証株価指数(TOPIX)」など)に代表される指標への連動を目指す投資信託で、「Exchange Traded Funds」の頭文字をとりETFと呼ばれています。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド1つに投資しておけば、世界の経済成長に合わせて自分の資産を増やせるのでおすすめです。世界の経済成長は続くとの見方が多く、銘柄選びに迷ったらこちらを選択しておけば良いでしょう。

おすすめ投資信託5 セゾン資産形成の達人ファンド

■セゾン資産形成の達人ファンドの基礎データ
  1. 信託報酬(年率・税込):1.55%
  2. 主な販売会社:SBI証券、楽天証券など

セゾン資産形成の達人ファンドは、長期的な視点で個別銘柄の調査を行うファンドへの投資を通じて世界中の株式へ投資します

複数のファンドへの投資を通じて世界各国の株式に分散投資し、投資対象ファンドへの資産配分比率は各地域の株式市場の規模などを考慮して決められます

セゾン資産形成の達人ファンドは原則として為替ヘッジは実施されず、個別の銘柄選定を行って長期的な利益を狙うアクティブファンドです。

業種別の投資比率はヘルスケア、一般消費財・サービス、資本財・サービスの順に高くなっています

パターン別会社員のiDeCo加入可否

会社員のiDeCo加入可否について解説します。3つのパターン別に紹介していきましょう。

iDeCo加入可否のパターン
  1. 企業年金がない会社員はiDeCoに加入できる
  2. 企業型DCがあり、iDeCoとの併用が認められている会社員はiDeCoに加入可能
  3. 確定給付企業年金(DB)のみがある会社員はiDeCoに加入できる

会社に企業年金がない会社員

会社に企業年金がない人はiDeCoに加入できます。なお、掛金の上限は月額2万3,000円(年額27万6,000円)となっています。

会社が企業型DCを採用していて、iDeCoとの併用を認められている会社員

会社が企業型DCを採用しているがiDeCoとの併用を認めている人は、iDeCoに加入できます。なお、掛金の上限は月額2万円(年額24万円)となっています。

会社に確定給付企業年金(DB)のみがある会社員

会社に確定給付企業年金(DB)や厚生年金基金だけがある人も、iDeCoに加入できます。なお、掛金の上限は月額1万2,000円(年額14万4,000円)となっています。

2022年の法改正におけるiDeCoの変更点

iDeCoの変更点
  1. 受け取り開始年齢が75歳までに広がる(2022年4月〜)
  2. 加入できる年齢が65歳までに拡大される(2022年5月〜)
  3. 企業型確定拠出年金とiDeCoの同時加入要件が変更となる(2022年10月〜)

会社員がiDeCoに加入するメリットは?

■会社員がiDeCoに加入するメリット
  1. 掛金が全額所得控除の対象になる
  2. 値上がり益や配当などの利益が非課税になる
  3. 転職した場合でも、これまで積み上げてきた資産をそのまま持ち運べる

全額所得控除が受けられる

iDeCoで積み立てたお金は全額所得控除の対象になり、具体的には所得税と住民税で負担する金額が軽くなります。

会社員の場合、所得は「給与収入ー給与所得控除」にて算出されるため、iDeCoを利用すると課税対象が減る仕組みとなっています。

所得控除には色々な種類がありますが、支払ったお金のうち一部のみしか対象にならないケースが多くなっています。一方、iDeCoは全額所得控除になるため会社員にとってお得と言えます。

運用して得た利益が非課税になる

通常の課税口座で投資した場合、値上がり益や配当などの利益に対して20.315%の税金がかかります。一方、iDeCoでは運用で得た利益に対して課税されないメリットがあります。

よって、運用で得た利益を効率的に再投資できるので資産が増加するペースが早くなります

転職先にこれまで築いたiDeCoの資産を持ち運ぶことができる

iDeCoは転職で会社が変わる場合でも、これまでと同様に運用が続けられるよう資産を持ち運ぶことができます

過去コツコツと積み上げてきた資産が途中で解約となってしまった場合、複利効果が下がって大きな資産を築けなくなる可能性があります。一方、iDeCoでは転職してもこれまで貯めた資産を減らさずに運用を続けられるので、会社員にとって大きなメリットでしょう。

会社員がiDeCoに加入する際の注意すべきデメリットは?

■会社員がiDeCoに加入するデメリット
  1. 原則60歳になるまで積み立てたお金を引き出せない
  2. 運用次第では元本割れの可能性がある
  3. iDeCo加入時や毎月支払わないといけない手数料がある

原則60歳までお金を引き出せない

iDeCoという非課税制度が作られた背景として、老後の資産形成を促進する目的があります。よって、老後(60歳)になるまで原則積み立ててきたお金を引き出せません

非課税制度

NISA口座では5年の間、年間120万円の範囲内で購入した金融商品から得た利益に税金がかからない。この非課税措置を通じて一般の個人に幅広く資産形成の機会を提供すること、および、家計から企業への資金供給を促進し、企業の成長をサポートすることを目的としている。限度額を年間120万円とすることで富裕層に限らず、個人を幅広く対象としています。

NISA

毎年120万円の非課税投資枠が設定される少額投資非課税制度。株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象になる。

60歳になるまでに必要となる教育費や住宅費などのまとまったお金が必要な場合、iDeCoとは別に確保しておくようにしましょう

運用状況によっては元本割れのリスクがある

資産を大きく増やしたい場合、iDeCoでメインの投資先となるのが投資信託です。投資信託は株式投資の一種のため、運用状況によっては投資した金額より少なくなってしまう元本割れのリスクがあります。

定期預金や保険商品の場合は元本割れのリスクは極めて低いですが、複利効果を利用して資産を大きく増やすことを狙って投資信託を選択する場合、元本割れの可能性があることを覚えておいて下さい。

ただし、長期間運用することで元本割れのリスクを下げることができるので、焦らず長い視点を持ってiDeCoの運用をしましょう。

国民年金基金連合会などに支払う手数料が必要

iDeCoで運用を行う場合、通常の証券口座にはない手数料がかかります。金融機関によって手数料は異なるため詳細はiDeCoを開設する金融機関に確認が必要ですが、ここでは松井証券を例に必要となる手数料を紹介します。

■新規加入時・企業年金からの移換時の手数料(税込)

支払先 手数料
国民年金基金連合会 2,829円(各社共通)

※2022年2月21日現在
引用元:松井証券「手数料 | iDeCo(イデコ) 」

■iDeCo加入後に毎月必要な手数料(税込)

・加入者の場合(毎月掛金を拠出している人)

支払先 手数料
国民年金基金連合会 105円/月(各社共通)
運営管理手数料(松井証券) 0円
信託銀行 66円/月
合計 171円/月

※2022年2月21日現在 引用元:松井証券「手数料 | iDeCo(イデコ) 」

・運用指図者の場合(新たな掛金を供出していない人)

支払先 手数料
運営管理手数料(松井証券) 0円
信託銀行 66円/月
合計 66円/月

※2022年2月21日現在
引用元:松井証券「手数料 | iDeCo(イデコ) 」

■給付手数料(税込) 積み立てた掛金の給付を受ける時に必要な手数料

支払先 手数料
信託銀行 440円/月(各社共通)

※2022年2月21日現在
引用元:松井証券「手数料 | iDeCo(イデコ) 」

専業主婦がiDeCoに加入する際の注意点

専業主婦がiDeCoに加入する時の注意点は、会社員など収入がある人に比べて節税効果が低くなることです。

節税効果が低くなる

iDeCoを活用するメリットとして、掛金が全額所得控除になるということがあります。

しかし、収入がない専業主婦の場合はそもそも所得税や住民税を支払っていないため所得控除は使えず、節税効果が低くなってしまう可能性が高いです。

一方、パートなどで一定の収入がある場合はiDeCoで高い節税メリットがあるので、老後資金形成の為に積極的に活用しましょう。

iDeCoの上限金額は?掛金はいくらまで?

iDeCoの掛金はいくらまでにできるのか解説します。

会社員の場合、勤めている会社に企業年金があるか無いかなどの違いにより上限金額が異なるため、それぞれ確認していきましょう。

iDeCoの掛金について
  1. 会社に企業年金がない会社員:月額2.3万円(年額27.6万円)
  2. 企業型DCに加入している会社員:月額2.0万円(年額24.0万円)
  3. 会社に確定給付企業年金(DB)のみがある会社員:月額1.2万円(年額14.4万円)

加入資格別のiDeCo掛金上限

加入資格 掛金
(第1号被保険者)
自営業者
月額6.8万円
(年額81.6万円)
(国民年金基金または国民年金付加保険料との合算枠)
(第2号被保険者)
会社員・公務員等
会社に企業年金がない会社員 月額2.3万円
(年額27.6万円)
企業型DC※1に加入している会社員 月額2.0万円
(年額24.0万円)
DBと企業型DCに加入している会社員 月額1.2万円
(年額14.4万円)
DB※2のみに加入している会社員
公務員等
(第3号被保険者)
専業主婦(専業主夫)
月額2.3万円
(年額27.6万円)

※2022年2月22日現在
※1 DC:企業型確定拠出年金
※2 DB:確定給付企業年金、厚生年金基金
引用元:iDeCo「iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ」

会社に企業年金がない会社員のケース

会社に企業年金がない会社員の場合、掛金の上限金額は月額2.3万円(年額27.6万円)となります。

企業年金とは、従業員の退職後の生活を保障するため、企業が(種類によっては従業員と共同で)原資を拠出し、支給する年金を指します

※2022年2月22日現在
引用元:オリックス株式会社「【解説】実は知らない「企業年金」の仕組み。社会課題の解決にもつながる制度」

企業型DCに加入している会社員のケース

企業型DCに加入している会社員の場合、掛金の上限金額は月額2.0万円(年額24.0万円)となります。

企業型DC(企業型確定拠出年金)とは、企業が掛金を毎月積み立て(拠出)し、従業員(加入者)が自ら年金資産の運用を行う制度です。

※2022年2月22日現在
引用元:投資信託協会「企業型DC(企業型確定拠出年金)ってなあに?-制度の概要-」

会社に確定給付企業年金(DB)のみがある会社員のケース

会社に確定給付企業年金(DB)のみがある会社員の場合、掛金の上限金額は月額1.2万円(年額14.4万円)となります。

事業主が従業員と給付の内容をあらかじめ約束し、高齢期において従業員がその内容に基づいた給付を受けることができる企業年金制度。
給付内容があらかじめ定められることから、DB(Defined Benefit Plan)、「給付建て年金」とも呼ばれる。

※2022年2月22日現在
引用元:企業年金連合会「確定給付企業年金(DB)用語集」

iDeCoを始める前に老後資金がいくら必要か計算してみよう

iDeCoは老後に必要なお金を目的に始めるものですが、具体的にどれくらいの金額を用意しないといけないのか考えることが重要です。

老後資金の必要額を確認するステップとしては次のような手順で実施しましょう

必要額を確認する手順
  1. 退職金や企業年金があるのか会社の規則や総務部署にてチェックする
  2. 老後に必要な生活費をシミュレーションして具体的なイメージを持つ
  3. 「老後に必要な生活費」から「貯金+退職金・企業年金」を差し引いて、老後資金が足りるのか不足するのか確認する

①退職金や企業年金があるのかチェック

会社の規則や総務部署などに確認し、自分の会社に退職金や企業年金があるのかチェックして下さい。また、毎月の給与明細から分かる場合もあります。

■退職金の平均額

大企業の平均退職金額(男性)

大学卒 2,289万5,000円
高校卒 1,858万9,000円

出典:厚生労働省(中央労働委員会)「賃金事情等総合調査(令和元年)」
調査の実施期間:令和元年8月2日~9月12日
引用元:りそなグループ「退職金の相場はどれくらい?大企業・中小企業、業種、勤続年数による違いも解説」

中小企業の平均退職金額(モデル退職金)

大学卒 1,118万9,000円
高校卒 1,031万4,000円

出典:東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情(令和2年版)」
調査の実施期間:令和2年7月31日時点
調査対象企業:都内中小企業
引用元:りそなグループ「退職金の相場はどれくらい?大企業・中小企業、業種、勤続年数による違いも解説」

②老後に必要な生活費をシミュレーション

続いて老後に必要な資金を具体的にシミュレーションしてみましょう

老後に必要な生活費例

食費 68,193円
住居費 14,346円
水道光熱費 20,427円
家具・家事用品 9,290円
被服等 6,737円
保健医療費 14,646円
交通・通信費 26,505円
教育・教養娯楽費 25,712円
こづかい 6,225円
交際費 25,243円
その他支出 22,280円
合計 239,604円

※2022年2月22日現在
※「家計調査年報」平成28年より抜粋
引用元:ノムコムの住宅ローン「老後にかかる費用 ライフプランシミュレーション」

③「老後に必要な生活費」から「貯金+退職金・企業年金」を差し引く

「②老後に必要な生活費をシミュレーション」で算出した金額から、「①退職金や企業年金があるのかチェック」にて確認した退職金・企業年金に貯金を加えた金額を差し引きましょう。

差し引いた金額がマイナスの場合、老後資金は足りているため問題ありません

一方、計算結果がプラスの場合、今のままでは老後資金が不足しているのでiDeCoなどを活用して老後に備えましょう

iDeCoに加入するのが手遅れの場合はどうする?

年齢などの理由によりiDeCoに加入できず、老後資金も不足する見込みの場合は生活費を見直すことが重要です。趣味・娯楽や食費を削減して毎月の支出をスリム化することで老後に必要な資金を減らせます。

長く働くことも対策の一つです。少しでも長い期間給料をもらい続けることにより、年金などに頼る期間が短くなるほか貯金も増やせるでしょう。

30歳から30年iDeCoで運用した場合のシミュレーション

実際にiDeCoで30年間運用した場合に実現できる節税額について具体的に確認しましょう

実現できる節税額について
  1. 拠出時:掛金が全額所得控除の対象になる
  2. 運用時:運用で得られた利益が非課税になる
  3. 受取時:積み立てたお金を受け取る際にも税制面で優遇を受けられる(公的年金等控除、退職所得控除)

年収600万円の会社員が30年やった場合の効果は?

■シミュレーション条件
  1. 年収600万円
  2. 毎月2万3,000拠出
  3. 30年間運用(現在30歳)
  4. 運用利回り1.0%
  5. 受給開始年齢60歳

拠出時のメリット

掛金が全額所得控除になるため、所得税と住民税が軽減されます

節税額は5万5,700円(年間)となり、30年間では166万4,000円です。

運用時のメリット

iDeCoの運用で得た利益は非課税となるので、通常の課税口座では必要となる20.315%分が優遇されます

節税額は30年間で27万3,928円です。

受取時のメリット

iDeCoは積み立てた資産を受け取る際にも優遇を受けられます。受け取る際には「一時金での受取」か「年金での受取」か選択でき、それぞれ「退職所得控除」「公的年金等控除」の恩恵を受けることが可能です。

一時金での受取の場合、964万4,553円もらえます。

一方年金で受け取る場合は、受け取る年数に応じて次の金額がもらえます。

受け取れる金額
  1. 5年間で受け取る場合:184万1,034円(年間)
  2. 10年間で受け取る場合:93万7,121円(年間)
  3. 15年間で受け取る場合:63万9,748円(年間)
  4. 20年間で受け取る場合:48万2,227円(年間)

3つの節税メリットを確認しよう

iDeCoを利用することで受けられる節税メリット3点について確認しましょう。

節税メリット
  1. 掛金が全額所得控除の対象になる
  2. 運用で得られた利益が非課税になる(通常の課税口座の場合、利益に対して20.315%課税される)
  3. 積み立てたお金を受け取る際にも税制面で優遇を受けられる(公的年金等控除や退職所得控除の対象になる)

勤めている会社に確認しよう!iDeCoの手続き上の注意点

iDeCoに加入したいと思った場合、勤めている会社に確認したり手続きをしてもらう必要があります。ここでは、会社へiDeCo加入の申請を行う場合に注意すべき点を説明します。

申請する際の注意点
  1. 中小企業はiDeCoの認知度が低いので要注意
  2. 掛金の納付方法は「口座振替(個人振込)」と「給与天引き(企業振込)」の2種類ある
  3. 手続きの簡便性の観点から、迷ったら「口座振替(個人振込)」を選択すると良い

会社員がiDeCoを始めるにあたり会社に確認すること

会社員がiDeCoを始めるのにハードルが高い点として、総務部署など会社の担当者がiDeCoの手続きを知らない場合があることです。

一般的に大企業であればiDeCoを利用している人も多く、問題になるケースはありません。一方中小企業はiDeCoの認知度が低く、誰もiDeCoを利用していない場合も多いのでやり方が分からないことがあります。

iDeCoを始めるためには、会社が国民年金基金連合会に登録を行う必要があります

ある会社で初めてiDeCoを始めたい人がいれば、「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」を作成することで登録可能です。

掛金の納付方法を選ぶ必要がある

iDeCoを初めて行いたい人がいた場合、会社として決めないといけないのが掛金の納付方法です。iDeCoを利用する人の掛金を本人の口座から振替して対応する方法(個人振込)、給与天引き(企業振込)とする方法、または両方を選ぶ必要があります。

難しい手続きをしたくない場合は口座振替(個人振込)を選択すると良いでしょう。会社としては証明書を提出するのみで、あとはiDeCoに申し込む人と金融機関がやりとりするだけです。

口座振替(個人振込)の場合の手続き

口座振替(個人振込)の場合、税金の還付を年末調整で実施する必要があります

生命保険料控除の場合と同じように、iDeCoの加入者に対して国民年金基金から「小規模企業共済等掛金控除証明書」が送られてくるので、この証明書を出すことで年末調整を行います。

また、年一回「現況届」(iDeCo加入者の在籍確認を照明する書類)が送られてくるため、記入して対応しましょう。

給与天引き(企業振込)の場合の手続き

給与天引き(企業振込)の場合は、毎月の掛金はiDeCo加入者の給与から天引きして徴収します。天引きした掛金はその会社のiDeCo加入者全員分を揃えて会社が指定した口座からまとめて引き落とされます。

給与天引きが口座振替に比べて手続きが複雑になることが2点あります。

1点目は、税金還付の手続きは年末調整では実施せず毎月の給与から集めるため給与計算上の変更が発生することです。

2点目は、iDeCo加入者は年に1回のみ掛金の金額を変えることを認められていますが、会社への申請をしっかり行っていないと、天引きされた金額と国民年金基金連合会の引き去り額に差額が発生してしまう懸念があることです。また、iDeCo加入者が退職する際にも給与計算を正しく行わないと金額の差異が生じるため、実務が複雑になりがちです。

このように給与天引きの場合は手続きが難しくなるため、現状は口座振替を採用する会社が多いです。口座振替、給与天引きの選択は自由に行えるので迷ったら口座振替を選ぶと良いでしょう。

会社が行うiDeCoの手続きを理解しよう

会社として行うべきiDeCoの手続きを紹介します。

iDeCoの手続き
  1. 事業主証明書を発行する
  2. 現況届を提出する
  3. その他の変更手続き

①事業主証明書を発行する

会社は新しくiDeCoに加入したい人がいた場合、事業主証明書(「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」)を発行する必要があります

会社員などの第2号被保険者は、他の企業年金制度への加入状況や共済組合員の資格有無などにより拠出できる金額に違いがあるため、法令上会社が証明書を出さないといけない仕組みになっています。

「事業所登録申請書兼第2号加入者に係る事業主の証明書」には、基礎年金番号、掛金の納付方法、連合会への事業所登録の有無などを記載して下さい。

②現況届を提出する

iDeCoに加入する会社員について、個人型年金に加入可能な資格や拠出限度額に変化がなかったかどうかチェックするため、毎年1回「現況届」を提出することが法令で定められています

<個人型年金の加入資格の確認を目的とした証明>
 Ⅰ.事業所における企業型年金の実施状況
 Ⅱ.第2号加入者の企業型年金加入者の資格の有無
※ 個人型年金への同時加入が可能である旨を定めた企業型年金の加入者の方の場合は、その旨
 Ⅲ.第2号加入者が事業所に在籍することの確認

<個人型年金の限度額の確認を目的とした証明>
 Ⅰ.確定給付企業年金の加入者の資格の有無
 Ⅱ.厚生年金基金の加入員の資格の有無
 Ⅲ.国家公務員共済組合又は地方公務員共済組合の資格の有無
 Ⅳ.私立学校教職員共済制度の加入者の資格の有無
 Ⅴ.石炭鉱業年金基金に係る坑内員又は坑外員の資格の有無

引用:※2022年2月22日現在
[iDeCo「iDeCoのライブラリ」]

③その他各種変更手続きの方法

これまで解説してきた内容以外で覚えておくべき変更手続き方法を説明します。

事業主に関する事項の変更があった場合

事業主に関して変更がある際は届出が必要になります。

■事業主に関する事項の変更
  1. 事業所の名称、住所などが変更した時
  2. 掛金の引き落とし口座や引き落とし金融機関を変える時
  3. 掛金を納付する方法を変える時

加入者に関する事項の変更があった場合

iDeCo加入者に関して変更がある際にも届出が必要になります。

■加入者に関する事項の変更
  1. 第2号加入者が転職してきた時
  2. 第1号加入者(自営業者等)または第3号加入者(専業主婦(夫)など)を採用した時
  3. iDeCo加入者が退職する時

④年末調整時の対応方法

iDeCo加入者の掛金納付方法を口座振替、給与天引きいずれにした場合でも年末調整時には事業主の事務が発生します。

■給与天引きの場合

事業主が源泉徴収により把握している納付済掛金を確認し、必要に応じて年末調整を実施します

■口座振替の場合

毎年10月頃に「小規模企業共済等掛金払込証明書」が国民年金基金連合会より送付されてくるため、iDeCo加入者本人に記入してもらった上で提出します。

仕組みやメリットを理解してiDeCoを賢く活用しよう

iDeCoを利用すれば拠出した掛金が全額所得控除となったり、運用して得た利益が非課税になるなどの大きな節税メリットを得られます。

コツコツ資産を育ててお金の不安なく老後が迎えられるよう、iDeCoの仕組みをしっかりと理解した上で活用していきましょう

iDeCoについてのよくある質問

口座開設までにどの位かかるの?

口座開設の申し込みをしてから実際に口座ができるまで約1〜2ヶ月かかります。

時間がかかる理由として、国民年金基金連合会にて加入希望者一人一人の条件チェックをしていることなどが挙げられます。

税金の還付はいつされるの?

所得税については年末調整の場合、12月中〜翌年1月中には還付されます。確定申告をする場合、4月〜5月頃に計算された所得税が口座に振り込まれます。

住民税については還付ではなく、翌年6月以降の住民税が軽減されることにより節税効果を得られます。

損したらどうすれば良いの?

iDeCoで投資信託に投資する場合、一時的に含み損が出る可能性はあります。

しかしiDeCoは長期投資を前提としており、長い期間積立投資を行うと損するリスクが下がることが多いので、目先の下落に慌てることなく腰を据えて投資しましょう。

積立投資

積立型の投資信託のこと。決まった頻度で決まった金額を投資するサービス。

投資信託は自分で選べる?

iDeCoで投資する投資信託は自分で選べます。口座開設した金融機関で取り扱っている商品の中から自由に選択しましょう。

積み立て金額の下限はいくら?

iDeCoで積み立てを行える下限額は5,000円です。5,000円以降は1,000円単位で金額を自由に設定できます。

なお、拠出できる上限金額は下記のように決められています。

加入資格 掛金
(第1号被保険者)
自営業者
月額6.8万円
(年額81.6万円)
(国民年金基金または国民年金付加保険料との合算枠)
(第2号被保険者)
会社員・公務員等
会社に企業年金がない会社員 月額2.3万円
(年額27.6万円)
企業型DC※1に加入している会社員 月額2.0万円
(年額24.0万円)
DB※2と企業型DC※1に加入している会社員 月額1.2万円
(年額14.4万円)
DB※2のみに加入している会社員
公務員等
(第3号被保険者)
専業主婦(専業主夫)
月額2.3万円
(年額27.6万円)

※2022年2月22日現在
※1 DC:企業型確定拠出年金
※2 DB:確定給付企業年金、厚生年金基金
引用元:iDeCo「iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ」

積み立て金額は変更可能なの?

積み立てる金額は変更できます。年に1度だけ変更手続きを行えるチャンスがあるので、金額を変更したい場合は忘れずに対応しましょう。

運用商品はどのような種類があるの?

iDeCoでは次の3種類から運用商品を選べます。

・投資信託
株式や債券などに投資して大きなリターンを狙えます。投資信託の選択肢は幅広く、国内、先進国、新興国などの地域別の区分や、大型株、小型株によるグループ分けをしているものなど多種多様です。

なお、株式や債券に投資するため、元本割れのリスクがあることも忘れないようにしましょう。

・保険商品
保険に投資します。なお、元本割れリスクは極めて低いです。

・定期預金
定期預金として運用します。なお、元本割れリスクはありません。

年末調整や確定申告を行う必要がある?

iDeCoで節税するためには年末調整や確定申告を実施する必要があります。メリットを受けられるよう確実に実施して下さい。

会社員がiDeCoをやっていたら副業がバレる?

副業がバレる原因になることはありますが、リスクは限定的です。

対処方法としては年末調整でiDeCoを申請した上、確定申告書の「所得から差し引かれる金額」の小規模企業共済等掛金控除に、iDeCoによる所得控除額を記入すれば副業はバレません。

※本記事で記載の情報は、個別に記載のない限り、2022年1月25日時点でのものになります。証券会社等の口座開設やキャンペーン利用の際には、各社公式ホームページの最新情報をご確認ください。

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