NISA
(写真=PIXTA)

NISAは運用利益や配当金に対する税を非課税にしてくれる制度です。一見デメリットはないかのように見えますが、少なからずデメリットも存在します。

今回はNISAで「こんなはずではなかった」とならないように、覚えておきたいデメリットや注意点など解説します。こちらを読めばNISAが理解でき、投資への不安もなくなるでしょう。

NISAとは?

NISAは非課税制度の一種で、正式な名称は「少額投資非課税制度」と呼ばれます。通常の投資取引では、運営益(配当金や分配金)などが発生すると、おおよそ20%の税金がかかります。その点NISAなら一定額の利益までに限りますが、一定期間(現行NISAは5年間まで)は課税対象外になるのが最大の魅力であり、NISAを利用する目的ともいえます。

NISAの基本情報
利用できる方 日本にお住まいの20歳以上の方
非課税対象 株式・投資信託等への投資から得られる配当金・分配金や譲渡益
口座開設可能数 1人1口座
非課税投資枠 新規投資額で毎年120万円が上限
非課税期間 最長5年間
投資可能期間 2014年~2023年


NISAのメリットは?

NISAを利用すれば運用益が課税対象外となる点、また売買手数料がかからない金融機関が多く存在する点などのメリットがありますが、それぞれ詳しく見ていきましょう。

利益が非課税

投資信託が値上がりしたときに売った場合、または保有している株で得られる配当金で利益が出た場合、NISAでは、その運用益や株の配当などに対しての税金が課税対象外になります。

ただ2024年以降、今のNISA制度は「新NISA」制度に移行することになっており、少なくとも2028年までは非課税制度が続くことが決まっています。しかし、その後、もちろん延長される可能性はありますが、現時点では未定なので注意が必要です。

NISA口座には手数料無料の金融機関が多い

NISA口座が利用できる証券会社は多く、同時に手数料が無料の金融機関も多数あります。例えば 有名どころではSBI証券・楽天証券・マネックス証券、auカブコム証券・松井証券などでは手数料が 無料で利用可能です。税金だけでなく余計な経費がかからないので、利用するメリットは大きいでしょう。

NISAにおすすめの証券トップ5
1位 2位 3位 4位 5位
手数料:
0円
手数料:
0円
手数料:
0円
手数料:
0円
手数料:
0円
投資信託数:
2,680銘柄
投資信託数:
2,687銘柄
投資信託数:
1,506銘柄
投資信託数:
1,218銘柄
投資信託数:
1,432銘柄
外国株:
9カ国
外国株:
6カ国
外国株:
--
外国株:
2カ国
外国株:
--
ポイント:
Tポイント/Vポイント
ポイント:
楽天ポイント
ポイント:
松井証券ポイント
ポイント:
マネックスポイント
ポイント:
Pontaポイント

見すごされやすいNISAのデメリット

NISAは確かにメリットが大きいですが、少なからずデメリットもあります。デメリットについては、説明書でも目立たない位置に記載があり、見落とされがちです。特に投資の限度となる額、損益通算ができるかできないかなどは確認しておきましょう。

NISAの2つのデメリット

  • 投資限度額は年間120万円
  • NISAは損益通算ができない

投資限度額は年間120万円

NISAは投資可能となる限度額が120万(年間)までとなる点には注意が必要です。投資初心者やライトユーザーにはメリットになりやすいものの、ヘビーユーザーは限度額をかならず確認しておきましょう。同時に120万円以上の銘柄(NISA)も買えない点には注意が必要です。NISAの制度はあくまでも少額投資の方向けの制度なので、ヘビーユーザー向けではないことも知っておきましょう。

NISAは損益通算ができない

NISAでは利益がでているうちはメリットを実感できますが、逆に損をした場合は注意が必要です。非課税ということは、損失も帳簿上はなかったことにされ、他の所得などと損益通算ができません。損失通算はA株を50万円分売って利益を出し、同時にB株を売ったときに50万円の損がでた場合などに、損をした分と利益を得た分の相殺ができる仕組みとなります。

そのため損益通算が可能なら、上記の場合利益は0円になり、確定申告で利益にかかった源泉徴収分を取り戻せます。ただ同じように株を売ったとしても片方がNISA口座であった場合、他の取引で出た利益からその分を差し引きすることができないので、利益部分50万円への課税が確定します。さらに次の年の利益との相殺(損失繰越控除)もできないことも、デメリットです。

つみたてNISA口座開設の注意点

NISAで取引した損益は、他の口座(一般口座や特定口座)と損益通算ができません。また、損失を翌年以降に繰り越しすることもできません。

引用元:つみたてNISAの概要|金融庁

5年後に非課税期間が終了するとNISAはどうなる?

NISAでは課税対象外となる期間が、最大5年間までと定められています。ただ期間は株を買った日から計算するものではありません。例えば1月1日に株を買った場合でも2月1日に買った場合でも、同じ年であれば課税対象外となる期間は4年後の年末となります。買った日がいつかによって、課税対象外の期間が4年ほどに減る点にも注意が必要でしょう。

最長5年の非課税期間が終了したときのNISAの選択肢

NISAの課税対象外となる期間が完了したら、まずすべきことは期間が終わる前に売ってしまう・非課税投資枠に移動 (ロールオーバー)、課税口座の方に移動などがあります。一番簡単なのは売却ですが、年末ギリギリに売った場合は、翌年の取引と認識されるケースもあるので注意しましょう。

もし将来的に投資でNISAを活用したいと思ったなら、課税対象外となる期間が終了した時点で、将来の対応も考えて損が出ないようにしてください。

非課税期間終了時、NISAのロールオーバーとは?

課税対象外の期間が終わってもまだその金融資産を保持したいなら、次の年の非課税投資枠に移行するロールオーバーも候補に入れてみましょう。ロールオーバーすると、金融資産を新たに買ったと認識され課税対象外となる期間が5年間延長されます。

ただロールオーバーは自動ではされないため、前の年の11月末から12月上旬までに金融機関に申請が必要です。また即時反映されるわけではないため、できるだけ早めに申請するのも忘れないでください。

NISAを課税口座に移管するとは?

NISAの課税対象外の期間が終わるまでに売却もロールオーバーも行わなず、課税口座に移されるのを待つ場合もあります。こちらはロールオーバーとは違い、金融機関から自動的に行われるタイプです。

ただ課税対象外となる期間が完了した時点での価格で口座に移される点には注意しましょう。例えば NISAで買った株が、100万から120万に値が上がっていた段階で、課税口座に移された場合、120万で新しく株を買ったと認識されます。それ以降に150万で売ったと仮定すれば、元の120万との差額分30万には税金がかかるのです。

ただ最初に買った金額100万なので50万の利益が出ていますが、課税口座移管前の利益20万円は非課税扱いとなり、課税されるのは30万だけになる点はメリットでしょう。

NISAは手続きが煩雑って本当?

NISAは一部で手続きが煩雑といわれています。そもそもNISAは、譲渡益が課税対象外となるだけではなく、投資した額も課税対象外となる制度です。そのため利益の計算もいらず、管理が楽です。

ただそれに至る手続きが煩雑で、例えば口座開設でマイナンバーカードの提示が求められる点や、書類を揃えてもすぐには口座を開設できない点などがあります。またNISA口座を乗り換える場合は両方の証券会社に、「非課税口座開設届出書」と「勘定廃止通知書」を送らなければなりません。

手続きの多くは郵送でやり取りされるので、時間も手間もかかるのがNISAが面倒といわれる理由でもあります。

損失でも税金を払う必要がある?NISA最大のデメリット

NISAでは損失が出ても税金を支払う必要があります。例えば120万で株を買い、口座を移行したときに80万に値が下がるケースがあったとしましょう。このケースでは新しく80万で株を買ったと認識されるでしょう。その後110万で売ったと仮定すれば、30万の利益に税金がかかります。

最初に120万で買ったため、ただでさえ10万の損失を出していますが、更に税金までかかってくるということです。

そのため購入価格より安くなっている金融商品の移行は慎重に検討をしなければなりません。

デメリットも理解してからNISAを利用しよう

NISAでは株で得た利益や配当に対して、税金が免除される点は魅力的です。ただ損をした場合には課税対象となるなど、デメリットにも注意しなければなりません。キャピタルゲイン、もしくはインカムゲインが大きい場合はメリットも増えます。ただキャピタルロスがでた場合は、それ相応のリスクがあることも知っておきましょう。

またNISAの利用では、金融機関の変更でロールオーバーが不可となるケースや、手続きが煩雑になるのも欠点のひとつです。これからNISAを始めようと思うなら、デメリットも同時に考えメリットだけで手を出さないことも大切です。

2024年スタートの新NISAとは?

現行のNISAは2023年までとなり、2024年からは新NISAが開始されます。新NISAで大きく変わるのは、期間が延長される点・2階建て制度になる点でしょう。現行のNISAでは投資可能な期間が2023年までとされますが、新NISAではさらに5年延長され、2028年までが期間とされます。

2階建て制度とはまず1階部分で積立商品を20万円まで投資した場合、2階部分のNISA102万円枠が利用可能となる点です。

1階部分での商品は「つみたてNISA」の対象商品と同様ですが、2階部分では上場株式または投資信託が対象となります。安定的な資産を促すのが目標とされるため、上場廃止となりそうな株や長期の投資に向かない高レバレッジ投資信託などは、対象外となる可能性大です。

またジュニアNISA制度は廃止となり、ロールオーバーの仕様も従来とは変わる点に注意してください。例えば1階部分は5年経った後、つみたてNISAにロールオーバーが可能となります。つみたてNISAの非課税期間は20年なので、合計25年間もの間課税対象外となる点は大きいでしょう。

今後新NISAの利用を考えているなら、2階建て構造である点とロールオーバーの仕組みが変わる点は必ず確認しておきましょう

つみたてNISAとは?

つみたてNISAは、積立投資を行うときに利用できる「少額投資非課税制度」を指します。一般のNISAとも似ていますが、大きな違いは課税対象外となる期間・年間の非課税枠、ロールオーバーの可否・投資の対象の違い・投資にかける期間です。

とくに課税対象外となる期間は大きく異なり、一般的なNISAでの課税対象外の期間は5年間(最大)ですが、つみたてNISAは20年間(最大)までが課税対象外となります。また年間の課税対象外となる額も、一般的なNISAは120万円までですが、つみたてNISAは40万円までです。またつみたてNISAは、ロールオーバーは使用できません。

ほかにも投資対象を比べてみると、一般的なNISAが投資信託と株の2種があるのに対し、つみたて NISAでは投資信託限定とされます。比べてみるとつみたてNISAの方が制限はありますが、非課税期間が長くかつ投資対象が限定されているので、商品の選びやすさや続けやすさはメリットになるでしょう。

金融庁:つみたてNISA
(引用:金融庁)

つみたてNISAのメリットは?

つみたてNISAのメリットは利益が最大20年間課税対象外になる点、対象商品が決まっていて選びやすくなる点・少額での投資もできる点などがあります。とくに少額からの投資ができる点はメリットが大きく、最低の積立額が100~1000円から始められるのはうれしい点でしょう。

利益が課税対象外となるのは最大のメリットで、節税にも役立ちます。商品が限定されていれば、初心者でも対象となる銘柄を見つけやすいのもメリットです。投資信託だけに限定されるため、投資の知識も多くは必要ありません。少額から始められるのでリスクが少なく、余剰金利が少ない人でも気軽に利用できるでしょう。

つみたてNISAにおすすめの証券トップ5
1位 2位 3位 4位 5位
買付手数料:
0円
買付手数料:
0円
買付手数料:
0円
買付手数料:
0円
買付手数料:
0円
取り扱い商品:
175本
取り扱い商品:
177本
取り扱い商品:
151本
取り扱い商品:
170本
取り扱い商品:
157本
最低積立金:
100円
最低積立金:
100円
最低積立金:
100円
最低積立金:
100円
最低積立金:
100円
積立頻度:
毎月/毎週/毎日
積立頻度:
毎月/毎日
積立頻度:
毎月/毎日
積立頻度:
毎月
積立頻度:
毎月
ポイント:
Tポイント/Vポイント
ポイント:
楽天ポイント
ポイント:
マネックスポイント
ポイント:
松井証券ポイント
ポイント:
Pontaポイント
※このランキングは証券会社の公式サイトの情報、当サイトからの申込数を総合的に判断し、順位をつけています。
参照元: SBI証券楽天証券マネックス証券松井証券auカブコム証券

つみたてNISAのデメリットは?

つみたてNISAには、当然かもしれませんがデメリットも存在します。例えば損をしても損益通算や繰越控除ができない点・非課税の枠が小さい点、元本割れの可能性がある点などです。

損益通算ができない点は、NISA口座を利用中に損失が生まれた場合、別の課税口座で利益が生まれても利益との相殺ができません。そのため損をした分にも、税金がかかってしまいます。

繰越控除は損失がでた場合でも、損失を3年間繰り越せるため、その間に得られた利益と発生した損失を相殺できる制度です。しかしつみたてNISAでは運用益などが課税対象外となるため、利益も損失も帳簿上存在しないとされ、繰越控除も利用不可になってしまうのです。

また非課税枠も一般的なNISAと比べて少なくなっています。一般的なNISAの方は120万円(年間)まで課税対象外となりますが、つみたてNISAでは40万円(年間)までしか恩恵を受けられません。

少額投資ならメリットは多いものの、多額の投資家ならまず税金面でのリスクを考える必要があります。もし今後つみたてNISAの利用を考えるときには、一般的なNISAよりも非課税枠の制約が強い点には注意しましょう。

ほかにも元本割れの可能性が高いことも、覚えておく必要があります。リスクが少ないといっても、投資ではかならず損をしない方法はありません。つみたてNISAも同じことです。運用次第では利益を得られる可能性は高いものの、マイナスに転じれば元本割れする危険性もあります。リスクが低いからといっても投資では損はつきものなので、かならず儲かるという詐欺に引っかからないようにしてください。

NISAに関するFAQ

Q.NISAとは?
A. NISAは非課税制度の一種で、正式な名称は「少額投資非課税制度」と呼ばれます。通常の投資取引では、運営益(配当金や分配金)などが発生すると、おおよそ20%の税金がかかります。その点NISAなら一定額の利益までに限りますが、一定期間(現行NISAは5年間まで)は課税対象外になるのが最大の魅力であり、NISAを利用する目的ともいえます。

Q.NISAのメリットは?
A. 投資信託が値上がりしたときに売った場合、または保有している株で得られる配当金で利益が出た場合、NISAでは、その運用益や株の配当などに対しての税金が課税対象外になります。

Q.NISAのデメリットは?
A. 投資可能となる限度額が120万(年間)までとなる点、取引した損益は他の口座(一般口座や特定口座)と損益通算ができない点などがあげられます。

Q.新NISAとは?
A. 2024年から開始される新NISAで大きく変わるのは、期間が延長される点・2階建て制度になる点です。現行のNISAでは投資可能な期間が2023年までとされますが、新NISAではさらに5年延長され、2028年までが期間とされます。2階建て制度とは、まず1階部分で積立商品を20万円まで投資した後、2階部分のNISA102万円枠が利用可能となる仕組みです。

Q.証券口座開設には申込みからどれくらい日数がかかるのか?
A. 証券口座の開設は早いところでは当日~3営業日ほどで開設可能ですが、証券会社によって異なります。

まとめ

NISAにはどういったメリット・デメリットがあるのか、また5年後の非課税期間が終わった後にはどう対処すべきかなどをご紹介していきました。NISAを利用する場合は、損失が出ている場合の一般口座への移行や、繰越控除や損益通算ができないというデメリットに注意しましょう。

また課税対象外となる期間が終わった後も、やるべきことは多くあります。ぜひNISAのメリットと同時にデメリットを比べてみて、より損がでない方法を選択してみてください。

関連記事
手数料・銘柄数・NISA対応で比較!ネット証券のおすすめランキング
SBI証券と楽天証券 主要ネット証券2社のメリット・デメリットを比較
つみたてNISAでの投資でおすすめ銘柄は?メリット・デメリットも紹介
NISAにはデメリットはないのか?注意点や非課税期間終了後の扱いを解説
米国株(アメリカ株)初心者におすすめ!ETF投資のメリットを解説