KYB不適合製品 県内使用は36件

 油圧機器メーカーのKYBが免震装置などの性能検査のデータを改ざんしていた問題で、県内では計36件で国の認定に適合しない免震用オイルダンパーが使用されていたことが分かりました。

 県の発表によりますと、千葉県内での国の認定に適合しない免震用オイルダンパーの使用は計36件に上るということです。

少なくとも15の市で使用されていて、千葉市が8件で最も多く、市川市の7件、浦安市の5件と続いています。

用途別ではマンションなどを含む住宅が11件、市役所庁舎が6件、医療・福祉施設が5件などとなっていて、県有施設での使用はありませんでした。

このうち、浦安市は県からの通知を受けて調査したところ、おととし5月から供用を始めた市役所の新庁舎に、不適合の疑いがある免震用オイルダンパー40本が使われていることが分かったということです。

浦安市は「東日本大震災で甚大な被害を受けている本市としては、防災拠点となる市庁舎においてこのような不正がなされたことに強い憤りを感じる」と不快感を示しています。

また、ことし2月から供用が始まった市原市の第一庁舎や鎌ケ谷市役所、市川市役所仮本庁舎、習志野市役所にも不適合製品の使用が判明していて、いずれの自治体も事実関係の確認を進めています。

なお、建物の安全性について国土交通省は、震度6強から7程度の地震では倒壊する恐れはないとの見解を示しています。