”にらめっこ”で五穀豊穣を祈願

 にらめっこをして早く笑った方が酒を呑み干すというユニークな神事が20日、市川市の神社で行われました。

 市川市大野の駒形大神社に伝わる「にらめっこおびしゃ」は、矢で的を射る御奉謝ではなく、酒を呑み交わしてその年の五穀豊穣と安全を祈願するという150年以上の歴史をもつ神事です。神社の社務所で、氏子が扮した行司の掛け声を合図に向かい合った二人が盃を手に持ってにらめっこ、互いに神妙な面持ちで酒を呑み合います。しかし、笑ったり盃を口から離すと負け。すぐさま行司から「不敬者!」と一喝され、大盃に注がれた酒を呑み干さなければなりません。この「にらめっこ」は何度も繰り返され、周りに集まった人たちは何とか笑わせようと盛んに冗談を飛ばすなどこれまた必死、日ごろ静かな境内もこの日ばかりは氏子らの掛け声や笑いで大いに盛り上がっていました。