処分場増設許可撤回求め署名提出

 君津市の小櫃川源流域での産業廃棄物最終処分場の増設を巡る問題で、地元の市民団体が16日、県に対し増設許可の撤回を求める署名を提出しました。

 「小櫃川の水を守る会」など地元の市民団体の関係者らはけさ、千葉市中央区の中央公園に集合し、県庁までデモ行進を行いました。

この中には、14日の君津市長選挙で初当選した石井宏子氏の姿もありました。

その後、県議会棟を訪れた一行は、君津市内の小櫃川源流域で新井総合施設が運営している産業廃棄物最終処分場について、県が今年8月に下した増設許可の撤回を求める5677筆の署名を県廃棄物指導課の職員に手渡しました。

市民団体側は最終処分場が過去に漏水事故を起こしたことなどを指摘した上で、「生活用水や農業用水の水源の近くに処分場を許可すること自体が危険だ」などと主張しました。

これに対し県側は「廃棄物処理法の許可基準を満たしているので増設を許可した」と説明。

その上で、「工事中を含め立ち入り検査を実施し、必要があれば指導を行う」との見解を示しました。

一連の抗議活動に参加した次の君津市長の石井宏子氏は、選挙戦では公約の1つとして産廃最終処分場の増設阻止を掲げていて、市長に就任する11月以降、森田知事に対しても直接要望を行う考えを示しました。

小櫃川源流域にある産廃最終処分場を巡っては2012年1月に施設の内部から水が漏れ、施設の外にある観測井戸から塩化物イオンが検出されたため、現在も一部の施設で廃棄物の搬入がストップしています。