独自プロジェクトで「採用」「初期教育」を強化
社員教育にも役立ち 部署間連携が増

いづみ自動車株式会社
代表取締役 田村 圭氏 氏

いづみ自動車株式会社   https://www.izumi-automobile.jp
所在地:千葉県市原市岩崎西1-6-5

 大型トラックを扱う整備工場として、車両整備や車体整備・電装整備等を実施しているいづみ自動車。
 車検台数は大型車両で2,000台以上と、千葉県内でもトップクラスの数を誇る。

独自の「採用」に注力

 独自の『メカニック採用』 を導入しているいづみ自動車だが、注力するきっかけとなったのは2018年に参加した日経セミナー。
 田村氏は、『今までの採用ではだめだ。常識を変えないといけない」と確信し、採用を若手に任せるプロジェクトチームを発足した。

 その名も「すごサイプロジェクト」だ。。

「プロジェクトに際して、社内でリクルートチームを募集しました。現在、5~6人の若手が自動車の専門学校や合説等で説明会をしています。それに向けたプレゼンの作成やイメージ動画の作成は全て自分たちで考えてもらっています。動画制作にあたっては、講座にも登壇したYouTubeコンサルタントから教わったノウハウを活用しました」

 いづみ自動車では新卒採用の募集人数が年々減少。少ない時には2人しか応募がないこともあり、採用は課題のひとつだったという。しかし、プロジェクトチーム発足以降は募集人数が持ち直し、近年では11人応募、そのうち7人採用することが出来た年もあるという。

「応募の人数はもちろんですが、この採用の仕方は社員教育にも繋がっています。例えば、自分たちで考えることで自主性が高まりますし、それに加えて会社のことを真剣に考える力が身に着く。また、各部署間の連携や会話も増えていて、様々な部分でメリットが生まれています」

 一方で、近年の自動車専門学校にはスリランカやネパールなどの外国人が多く在籍しているため、採用も必然的に外国人が増えている現状だという。

「外国人は現在、20人以上は在籍しています。今まで外国人と関わりがないような業界だったので戸惑う部分もありますが、仕事中の母国語禁止ルールを作ってみたり、日本語検定を定期的に受けてもらって日本語力の理解を客観的に確認するなどもしています」

重要な「初期教育」も若手が担当

「基礎」からしっかり学んでもらうため、いづみ自動車では採用だけでなく、入社後の初期教育に特化した「すごトレ」プロジェクトも立ち上げている。採用と同様、担当者は若手社員だ。

「自動車の専門学校では乗用車について勉強をしますが、僕らはトラックなのでまず構造自体が違うので、入社後の基礎研修は重要です。また、そもそも日本は、『貨物』『乗用』と区分があり、それによる法令が定められていますが、他の国では区分がない場合もあるので、外国人にとってはそういった部分の勉強も必要かと思います」

 今後は、中堅社員になるためのカリキュラムやハイレベルな人材をつくるためのカリキュラムも実施予定であるほか、この仕組みを外部に売ることも考えているという。

「近い未来、車は大きく変わり、今まで通りの仕事で立ち行かなくなる可能性がある。電気自動車も増え、整備工場では触れないものもあるかもしれない。そのような中で車整備だけでは会社が成りたないので、モビリティ業界の中でどう生き残っていくのかを勉強していかなければならないと思っています」

「チバテレ稼ぐ力養成講座では、すぐに役立つ経営者向けの人事評価方法や外国人雇用などについての講座を聞いていきたいです。また、最新の情報を得て、その中でいくつかひっかかるものがあれば、取り組んでいければと思っています」

Pickupインタビュー

Copyright © Chiba Television broadcasting Corp All Rights Reserved.