マーケティングに注力!講座は “販路を広げるためのアドバイス” 会員同士のコラボで新ビジネスも

宍倉株式会社
代表取締役社長 宍倉 弘哲 氏

会社名:宍倉株式会社   http://www.s-leo.com
所在地:千葉県夷隅郡大多喜町大多喜 61-1
取材日:2022.8

 食品スーパーの「レオ」「主婦の店」などを運営する宍倉。創業から200有余年、近年では移動スーパーやネット通販なども実施している。

重要性を再認識した「マーケティング」

「アナログのビジネスとしてこれまでやってきたスーパーにとって、マーケティングのプロの方たちが登壇するこの講座は“販路を広げるためのアドバイス”になっています」

「新聞の購読者が減り、折り込みチラシも減っている時代に、SNSやネット上でどう生鮮食品の良さを伝えていくか、商品の裏側をピックアップして伝えていく か…その大切さを学んでいます」

 注力することを決めた宍倉は、マーケティングの一環として、2022年7月末から「ネット通販」をスタートした。

「ひやむぎのギフトや地元のメロンなどを直送する、ギフト用のネット通販を始めました。お買い得情報をお知らせするスーパーのLINEも作ったので、そこでもネット通販の告知をしています」

 さらに、2022年秋には、もうひとつ新たなネット通販を導入予定だ。

「10月ごろには、注文して店頭で受け取りが出来るような仕組み(モバイルオーダー)を導入予定です。土用の丑の日、子供の日、クリスマスなど行事に合わせたオードブルなどをネット注文で受け、お客様がお店に訪れた時に割安で、すぐに手渡せるようにしていく。売れるかわからないもの用意するよりも、ロスがなく済むと思います」

 課題はマーケティングをやれるような「人材」の確保。
 現在は、マーケティングに関連する実務はアウトソーシングで行っているが、今後、マーケティングの担当者を社内でつくる方針だ。

「今はアウトソーシングでお願いしているので、自社にマーケティング詳しい人がいると業務も更に広がるのかなと。店舗の運営業務以外の人材を採用していかなければいけないなと思い、マーケティングできる人材を5~6人面接中です。中途を1人採用し、発信力も強化していきたいです」

 店舗の中でも伝え方は様々。
 今は、レシピや三枚おろしの方法などのノウハウを動画としてデジタルサイネージを置いて観られるようにしているが、今後もさらにパワーアップを図っていく。

「2019年の台風時に成田工場で1週間電気が止まってしまい、仕事が1週間ストップしてしまったことや、カーボンニュートラルでCO2の排出を削減していかなければいけない等様々な理由から『太陽光発電をやりたい』と考えていたところに、サンエーさんと出会いました」

 現在はすでに見積もりをもらい、費用対効果を検討しているところだという。

「肉、魚、果物、野菜などに関しては、生産者もたくさんいてその分想いも異なる。生産時の工夫や他とは違うこだわり(糖度など)本来持っている価値をみせながら、お客様に喜んでもらえるように工夫していきたいです」

「他にも、移動スーパーに行った際にお客様の様々なお困りごとに対応するサービスも始めていますが、実施していること自体、 相手に伝わらないと宝の持ち腐れになる。発信力もひとつのマーケティングだと思うので、どんどん発信していきたいです」

会員同士の“交流”でビジネスチャンスも

 2022年8月で講座会員2年目を迎えた宍倉は、講座について「録画受講も観られるし、参考になる。何か1つでも良い発見があれば」と話し、会員継続することを決めた。

 中でも、魅力だと話すのは“会員同士”の繋がりだ。

 というのも、宍倉はすでに同じく講座会員で自動車販売などを行っている株式会社オートコミュニケーションとコラボを実施。

 宍倉のスーパーレオ駐車場に、ズラリとオートコミュニケーションが持つ車を並べる展示会を行い、そこで成約したお客様に対して、宍倉商店が用意した「黒毛和牛のステーキ」や「体に良い味噌」などをプレゼントした。

「こういうこと出来ませんか?とオートコミュニケーションの取締役COO・須田さんからお話しがあり、コラボすることになりました。お金での値引きも良いですが、自分で買うには少しためらうような高級お肉や果物をプレゼントされると嬉しいじゃないですか。やって良かったと思いますね」

「このコラボをきっかけに須田さんからはヒントを頂いたので、今後、車のディーラーや住宅販売など、単価が高い商品を提供する企業とコラボをして、同様に成約者プレゼントをやりたいなと思いました。企画提案していきたいです」

 なお、交流会で出会った他の経営者とも交流会後に会って話したり、総合プロデューサー・大林経由で、会員を紹介してもらったりと活発に行動しているということで、今後の会員同士のコラボに期待を寄せている。

「異業種の方々との交流の場があって良いなと思います。講座を受けている企業さんは、勉強熱心な方が多い。定期的に交流会などで交流の機会もあって、会員同士のコラボで、互いにプラスになるようなビジネスが広がる・視野が広がる部分はありますね。これからも期待しています」

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