IPO抽選,証券会社,ブックビルディング,株式
(画像=PIXTA)

勝率90%を超える年もあり、投資家の注目を集めるIPO。IPOは人気が高いのでなかなか抽選に当たらないのが難点です。しかし、IPOの抽選は、ルールやしくみを理解することで当たりやすくなることをご存知でしょうか。

今回はIPOの抽選について、流れやルール、当選確率を詳しく解説。IPO抽選の当選確率を上げるコツも紹介しますので事前対策に役立ててください。

目次

  1. IPOの抽選とは?
    1. IPOの仕組みを知っておこう
    2. IPO株はなぜ人気なの?
    3. IPO株の抽選を受けるための手順とは
    4. IPOの抽選結果とその後の流れ
  2. IPOの抽選方式は証券各社それぞれで異なる
    1. 各証券会社の配分方法比較
    2. IPOの完全平等抽選の内容
    3. IPOの当選確率が優遇される抽選方式
    4. IPOの店頭配分とは?
  3. IPOの抽選に当たりやすくするコツ
    1. ネット専用の証券会社から申し込む
    2. 多くの証券会社に口座を作り複数の会社から申し込む
    3. 抽選のタイミングをずらして複数の会社で応募する
    4. IPOの実績が多い証券会社で応募する
    5. 資金が拘束されない証券会社で抽選に申し込む
    6. 毎回の申し込みが後ほど活きてくる証券会社で抽選に申し込む
    7. 口座数が少ない証券会社で申し込む
  4. IPO抽選がおすすめな理由
  5. IPO抽選にはこの証券会社がおすすめ
    1. IPO取扱第1位のSBI証券はポイント制がおすすめ
    2. 口座開設数2位の楽天証券は申込数で当選確率が上がる
    3. 米国株の取扱銘柄数1位のマネックス証券は完全平等抽選
    4. スマホアプリで手軽に投資できるLINE証券
  6. IPO抽選は1株からでも申し込むことができる
    1. SBIネオモバイル証券
    2. PayPay証券
  7. NISA口座でIPO投資も可能
    1. そもそもNISAとは
    2. NISA口座でIPO投資をするメリット
    3. NISA口座でIPO投資をする注意点
    4. NISA口座でIPO投資が可能な証券会社
  8. IPO投資は証券会社選びから
  9. IPO抽選の疑問に関するQ&A
    1. Q.通常株とIPOは違うの?
    2. Q.IPO抽選方法にはどのような種類がある?
    3. Q.全てのIPOに抽選申し込みができる?
    4. Q.異なる証券会社から同じIPOに抽選申し込みができる?
    5. Q.IPOに申し込むときは購入資金が必要?
    6. Q.IPO抽選の当選確率を上げるコツは?
    7. Q.IPOの主幹事と幹事は何が違うの?
    8. Q.IPO抽選に落ちたら前受金は戻る?

IPOの抽選とは?

IPO抽選は、IPOを割り当てられる人を決めるために行われます。

IPO投資の主流な方法は「初値売り」です。初値売りとは上場日に初値で売却することを指し、公募価格からの大幅な値上がりが期待できます。

魅力的なIPOですが、抽選に当たるには、仕組みを知って事前に対策することが重要です。

IPO抽選の流れ
  • ブックビルディングに参加する
  • IPO抽選に申し込む
  • 当選したらIPO株の購入申し込みをする

まずはIPOの仕組みを押さえましょう。

IPOの仕組みを知っておこう

IPOとは未上場企業が証券取引所に上場させる新規公開株式のことです。

株式を上場させるためにはまず、証券取引所が定める厳しい審査基準をクリアしなければなりません

日本取引所グループ(JPX)「上場審査基準」

 ・最近1年間の利益の額が1億円以上
 ・(市場第一部)継続的に事業を営み、安定的かつ優れた収益基盤を有していること
 ・(市場第二部)継続的に事業を営み、かつ、安定的な収益基盤を有していること
 ・事業を公正かつ忠実に遂行していること

引用元:上場審査基準(一部抜粋)

株式上場を目指す際は、主幹事となる証券会社を選定します。主幹事とはIPO全体のスケジュール管理や、公開価格の決定などの中心的な役割を担う証券会社です。主幹事は「3,000円から3,400円」といった具合におおよその株価の範囲を設定します。

仮条件設定後、主幹事と複数の会社の口座を持つ投資家から何円で何株購入したいのかを聞き、そのデータをもとに公開価格が決定します。そのヒアリング(ブックビルディング)に参加した投資家の中から抽選で選ばれた人が、IPOによる株式を購入できます。

購入できるIPOの株式数はそれぞれの証券会社に割り振られた数によりますが、その引受シェアは主幹事の会社が8割から9割ほどを占めます

IPO株はなぜ人気なの?

IPOによる株式は購入すれば値上がりが期待できることが人気の理由です。日本経済新聞によると、2021年は「12月2日までに上場した90社の平均で(初値上昇率は)約1.6倍と高い水準」になっています。

そして初値が公開価格を下回ったのはわずか「9社」のみとなっており、IPOでの投資の勝率がいかに高いかがわかります。つまり購入してから短期間での値上がりによる利益が期待できるのが人気の理由です。

しかも初値上昇率ランキングを見ると、第1位の「アピリッツ(ジャスダック上場)」は4.75倍と高い数値になっています。初値上昇率が2倍以上の会社は「22社」もあり、大きな利益が期待できます。

IPOにおける抽選数は多く、日本取引所グループによると2021年は東京証券取引所への上場だけでも「136件」ありました。それだけチャンスが多いと言えるでしょう。

ただし抽選で当たらなければ購入はできませんし、幹事となる会社も複数あります。どの会社でどの企業の銘柄に申し込むのかによっても、利益がどのくらい得られるのかは異なります。

また案件に応募するためには、主幹事あるいは幹事の証券会社の口座を保有していることが必要である点は留意しておきましょう。

2021年のIPO事例

具体的に2021年のIPOで初値の上昇率が高かった銘柄をご紹介します。

まずランキングで第1位となった「アピリッツ」ですが、公開価格の1,180円に対して2月1日の初値は5,600円をつけました。上昇率は4.75倍です。

第2位はマザーズに上場した「WACUL」で、公開価格の1,050円に対して2月1日には4,645円の初値をつけています。第3位はマザーズに上場した「サイバートラスト」で1,660円の公開価格に対して4月1日に6,900円の初値をつけました。

上昇率はWACULが4.42倍でサイバートラストが4.16倍です。ただしこの3つの銘柄は上場した日に最高値をつけた後は株価が下落しています。

2021年12月につけた最安値はアピリッツが496円、WACULが1,106円でサイバートラストが2,910円です。IPO株は高い人気がある反面、その反動で値下がりする可能性もあると考えられます。

基本的にはIPOにより公開された株式は公開価格で購入した後に高い初値をつければ、大きな含み益が生まれると考えておくとよいでしょう。

IPO株の抽選を受けるための手順とは

それでは、IPOの株式を得るために必要な抽選を受けるには、どのような手順が必要なのかを説明します。

証券会社の口座を開設する

まずは証券会社の口座を開設する必要があります。そして口座を保有する会社がIPOの主幹事あるいは幹事になれば、案件に参加できます

株式上場を目指す企業がどの会社を幹事に選ぶのかはわかりません。通常は複数の会社が幹事に選ばれるので、その中で主幹事や副幹事など役割が分担されることになります。

そこでどの証券会社がIPOの幹事に選ばれてもよいように、複数の会社で口座を開設するのがおすすめです。

IPOのブックビルディングに申し込む

ブックビルディングとは、日本証券業協会のサイトによるとIPOに申し込む投資家の意見を参考にして発行価格を決める方式のことです。抽選に参加するためには基本的に、このブックビルディングに申し込む必要があります(不要とする証券会社もあります)。

日本証券業協会:ブックビルディング方式とは
「新たに株式を発行する場合の公募価格を決める際に、投資家の需要状況に応じて公募価格を決定する方式のことをいう。」

ブックビルディングに申し込めるのは口座を保有している会社が幹事となっている案件のみです。新規公開株式として取扱銘柄が表示されているので、その銘柄を選んで参加します。

その際には仮条件として提示されている価格の範囲内で購入希望価格を入力し、さらに申込株数も入力して申し込みをすれば完了です。参加できる期間は1週間ほどと短いので注意しましょう。

抽選で当選したら購入の手続きを行う

ブックビルディングの後に公開価格が決まれば、抽選により株式を購入できる人が決まります。申し込みをした会社にログインし、当たれば何株当選したのかが表示されます。

抽選で当たったら、基本的にはそのまま購入することになります。指定された日まで待てば当選株式を購入するか、あるいは会社によっては自動的に購入されます。

当選した後に購入を辞退できる会社もありますが、その際にはペナルティが発生することもあります。その場合には一定期間は申し込みができなくなることもあるので注意しましょう。

IPOの抽選結果とその後の流れ

IPOに申し込んで当たった後の流れを詳しく説明します。当選したら証券会社のマイページに当選画面が表示されます。

そこには自分が申し込んだときの購入希望価格と株数のほかに、実際の売出価格が表示されています。この価格で当選株数の分だけ購入できることになります。

そして株価の初値が決まりますが、株式上場日にそのまま売却することも可能です。売り注文は上場日にならないと出せないこともあるので、忘れないように注意しましょう。

初値が売出価格を上回っていれば、そのまま売却時に利益が確定します。

IPOの抽選方式は証券各社それぞれで異なる

IPOの株式を購入するためには抽選に当たらなければなりません。そこでどの会社で申し込めばよいのかを考えることになります。

ではどの証券会社を選ぶべきかとなりますが、ここで考慮すべきは抽選方式です。実は会社によって、その方法が異なります。

証券会社によるIPO抽選の違い
  • IPOの実績
  • IPO抽選方式
  • 前受金の有無

各証券会社の配分方法比較

証券会社IPOの実績IPOの抽選方法前受金の必要
SBI証券
2021年 122社 配分予定数量の60%が抽選、30%がIPOチャレンジポイントの申込ポイントが多い順に配分、10%は取引状況などを踏まえた配分基準により決定 必要(当選確定後に資金拘束あり)
マネックス証券
2021年 66社 配分予定数量の100%が抽選 必要(資金拘束あり)
SMBC日興証券ロゴ
2020年 53社 配分予定数量の10%を目処に同一条件・同一確率での抽選、最大5%が当選確率最大25倍になるステージ別抽選 必要(資金拘束あり)
野村証券
2019年 17社(主幹事) 配分予定数量の10%で完全平等抽選 不要(購入申し込み前に入金)
岡三オンラインロゴ
2021年 49社 配分予定数量に対する割合は不明、取引実績に応じた優遇制度による抽選 不要(購入申込時に入金)
楽天証券ロゴ
2021年 74社 配分予定数量の100%で、単位株数に対する申込株数で当選確率が決まる 必要(資金拘束あり)
auカブコム証券
2021年 42社 配分予定数量の一定割合(詳細は不明)で抽選 不要(購入申し込み前に入金)
DMM.com証券
2021年 5社 乱数を用いた完全平等抽選 不要(購入申し込み前に入金)
松井証券
2021年 56社 売出価格以上で需要申告をした人を対象に抽選 不要(購入申し込み前に入金)
GMOクリック証券
2021年 1社 乱数を生成し数字が大きい順に割り当て 必要(抽選後に資金拘束あり)
SBIネオトレード証券ロゴ
2021年 20社 配分予定数量の10%で完全平等抽選、90%でステージ制抽選 不要(購入申し込み前に入金)
※2022年1月現在
※データはSBI証券マネックス証券SMBC日興証券野村證券岡三オンライン証券楽天証券auカブコム証券DMM株松井証券GMOクリック証券ライブスター証券(SBIネオトレード証券)の公式サイトより引用

IPOの完全平等抽選の内容

IPOの完全平等抽選とは、証券会社の口座を持つ投資家1人が1回だけ抽選ができるという方法です。抽選もランダムに行われるので、皆の当たる確率が平等になります。

たとえばマネックス証券によると、IPOの抽選は「コンピューターで無作為に抽選」を行い、「人間の恣意が途中で関与することはありません」としています。

「マネックス証券の新規公開株(IPO)/公募・売出株式(PO)の抽選においては、コンピューターで無作為に抽選を行っています。この過程はシステム化されており、人間の恣意が途中で関与することはありません。」

引用元:マネックス証券 抽選方法

運用している口座のお金や証券会社でどの程度取引しているかにかかわらず、当落は平等なので投資初心者にはおすすめの方法です。その意味では口座開設者を増やしたい会社にとっては利点が大きな方法だと言えるでしょう。

ただし申込者が多くなると、その分だけ当たる確率が下がります。また平等な抽選になると何回応募しても当たらない人もいれば、数回応募しただけで当たる人もいます。

そのため証券会社を長く利用している人にとっては、何ら優遇されない点を不満に思うかもしれません

完全な平等抽選を行う証券会社

IPOに応募する投資家に対して完全に平等な抽選だけを行っている証券会社は次のとおりです。

完全な平等抽選を行う証券会社
  • マネックス証券
  • 野村証券
  • auカブコム証券
  • DMM株
  • 松井証券
  • GMOクリック証券

応募した投資家の一部にのみ平等な抽選を行う会社には次のようなところがあります。

一部にのみ平等な抽選を行う会社
  • SBI証券
  • SMBC日興証券
  • ライブスター証券(現SBIネオトレード証券)

IPOの当選確率が優遇される抽選方式

IPOの抽選方式には、当たる確率が参加者みな平等ではない方法があります。その方法は会社により違いがみられますが、口座の利用状況に応じて優遇されるのが特徴です。

証券会社を長く利用している人ほど、当たる確率が高くなります。これは口座を開設したばかりの人にとっては不利ですが、取引が多い人にとっては嬉しい優遇措置だと言えます。

ユーザーの利用満足度を上げたい会社はこのような方法を採用することでメリットが生じると考えられます。さらに応募回数が多くなるほどに当たる確率が高まる方式もあります。

IPOでの投資を重視する人は、このように抽選で優遇措置を採用している証券会社を利用するのがおすすめです。

証券会社独自の抽選方式

SBI証券はIPOへの応募回数に応じてポイントを付与し、ポイントが多い順にIPO株を配分します。楽天証券は申込株数÷単位株数で申込票が決まり、ランダムに付与される抽選番号で当選が決まります。

SMBC日興証券には平等な抽選で落選した人のみ限定で、預り資産と信用取引建玉金額を参考に当選確率が最大で25倍になる優遇制度があります。

「ダイレクトコース限定で新たに「IPO優遇特典」のサービスを2019年2月下旬以降に導入いたします。

引用元:SMBC日興証券お預り資産残高等に応じて当選確率が最大25倍に!

本サービスは、新規公開株式等(IPO)の抽選の結果、当選されなかったダイレクトコースのお客様を対象として、お預り資産残高等に応じて設定された4つのステージにて、当選確率が最大で25倍に変動する「ステージ別抽選」を行うものです。」

岡三オンライン証券は取引実績に応じて3つのステージに分かれ、1つの案件に対して最大で3回の抽選チャンスを得ることができます。

IPOの店頭配分とは?

IPOの店頭配分とは、証券会社の店舗型証券口座を利用している顧客に対して優先的に配分する方法です。利用状況などにより誰にどの程度の株式が割り当てられるかは、会社の裁量によって決まります。

店舗を構える会社が行う方法なので、ネット証券にはこの店頭配分はありません。また店頭配分とネット配分の割合は会社によって異なります。

たとえば野村證券の場合、店頭配分は会社に割り当てられる株式の90%ほどとしています。野村證券は主幹事となるケースが多く、割り当てられるIPO株も多くなります。

しかしネットから応募して購入できるのは、そのうちの10%ほどです。ほとんどは店舗型の証券口座を持っている顧客に割り当てられることになります。

IPOの抽選に当たりやすくするコツ

IPOの株式は応募しても当たらなければ購入できません。そこで少しでも当たりやすくするためのコツを知っておきましょう。

IPOに当選しやすくなるコツ
  • 複数のネット証券から申し込む
  • 入金タイミングの違いを利用する
  • IPO実績の多い証券会社を優先する
  • 過去の抽選実績で優遇される証券会社を選ぶ

ネット専用の証券会社から申し込む

応募する証券会社の選び方ですが、店舗を持たないネット専用の会社がおすすめです。これは店頭配分がないので、会社に割り当てられた株式は全て抽選で配分されるからです。

ただしネット証券にも幹事になる実績が多いところと少ないところがあります。幹事にならなければ、そもそも応募することはできません。そこで過去の実績も参考にして証券会社を決めるとよいでしょう。

また口座登録をしたばかりの会社では、利用状況によって当選確率が変わると不利になります。できれば完全な平等抽選での配分割合が多い会社を選ぶのがおすすめです。

以上を考慮してネット証券で口座を開設し申し込むとよいでしょう。

多くの証券会社に口座を作り複数の会社から申し込む

証券会社の中でもどこが抽選に当たりやすいのかが気になりますが、まずはできる限り多くの会社で口座を作ることをおすすめします。これはどの会社が幹事になるかわからないからです。

たとえ証券会社に割り当てられた全ての株式が完全な平等抽選になるとしても、そもそも幹事にならなければ申し込むことはできません。つまり複数の証券会社で口座を作っておけば、応募できる確率も高まることになります。

また平等による抽選は基本的に1つの口座で1回しか申し込むことができません。そのため複数の証券会社から応募した方が、それだけ当選する確率も高くなります。

もちろん、いくつかの証券会社から同じ案件に応募できます。1人で1社からしか応募できないというわけではありません。用意できる資金量にもよりますが、できる限り多くの証券会社で口座を持つようにしましょう。

もし家族の協力を得られるならば、たとえば配偶者にも同じ会社で口座を作ってもらえると2口応募できます。単純に応募数が倍になるので、それだけ当たりやすくなります。

ただし数社の会社から応募する際にも注意点はあります。まず十分な資金があるかどうかですが、当たらないことを前提にしていると問題が生じることがあります。

万が一いくつかの会社で当たった場合、資金が足りないと全部を購入できないかもしれません。そして証券会社によっては、応募して当選した後にキャンセルをするとペナルティが発生することがあります

この場合その証券会社では一定期間は応募ができなくなります。そのため、限られた資金を複数の証券会社へどのように振り分けるのかも考える必要があります。

まずは複数の会社で口座を作り、応募する際には必要があれば資金面での戦略を立てるとよいでしょう。

抽選のタイミングをずらして複数の会社で応募する

数社の証券会社に口座を持ち、申し込みもできるとしても資金が足りずに全ての会社で申し込めないこともあるかもしれません。そのようなときは、抽選タイミングの違いを利用すれば数社の会社で応募できます

証券会社によっては、抽選をする前に証拠金を入れて申し込みをする場合があります。一方で抽選が終わった後に当選した場合は証拠金を入れて購入手続きをする会社もあります

このような抽選タイミングの違いを利用すれば、まずは先に購入手続きをする証券会社に資金を入れて、抽選後に購入手続きをする会社には応募だけしておくということができます。

先に資金を入れた会社での抽選が外れたら、その資金を抽選後に購入できる会社へ入れればよいというわけです。

IPOの実績が多い証券会社で応募する

実績が多い証券会社で申し込むことも、抽選に当たりやすくするコツです。これは実績の多い証券会社は引き受ける株式の割合が多くなるからです。

IPOは主幹事のほかに幹事を担う証券会社が複数あるケースが見られます。引き受ける株式は主幹事が9割ほどとなり、残りが複数の証券会社に割り当てられます

この場合一律に同じ割合が割り当てられるとは限らず、実績の多い会社に多くの株式が割り当てられる傾向があります。

よってIPO実績が多い証券会社から申し込んだ方が、当たる確率は高くなると考えられます。もちろん主幹事となる会社であれば、さらに取り扱う株数が多くなるので当たりやすさも相当に大きくなります

資金が拘束されない証券会社で抽選に申し込む

できる限り多くの証券会社から申し込むためには、資金拘束されない会社を選ぶことも大事です。資金拘束されると、ほかの証券会社に回す資金がなくなるからです。

証券会社によっては、抽選が行われる時点で口座に買付余力がないと抽選の対象にならないところがあります。つまりIPO株を購入できる資金を口座に入れておかないと、抽選に参加できないということです。

この場合、ほかの会社で申し込みをする際に、同じような資金拘束があれば申し込みができません。しかし資金拘束がない証券会社であれば、抽選に申し込むことだけはできます

もし資金拘束されている会社の抽選が外れて資金拘束されずに申し込んだ証券会社で当選すれば、後者の口座へ購入日までに資金を入金すればIPO株を購入できます

毎回の申し込みが後ほど活きてくる証券会社で抽選に申し込む

証券会社によっては、IPOへの申し込み回数が多い人に優先的に株式を配分するところがあります。このような会社で申し込めば当たりやすくなります。

たとえばSBI証券の公式サイトによるとIPOチャレンジポイントというものがあります。これは申し込んで外れたら付与されるポイントで、ポイント数が多い人ほど優先的に当たる可能性が高まる仕組みです。

「新規上場株式(既上場銘柄の公募増資・売出は除く)のブックビルディング後の抽選・配分に外れた回数に応じてIPOチャレンジポイントが加算されます。
次回以降のIPOお申し込み時に、IPOチャレンジポイントをご使用いただくことにより、IPOが当選しやすくなるSBI証券のポイントプログラムサービスです。」

引用元:SBI公式サイト IPOチャレンジポイント

このチャレンジポイントを使って申し込んでも、抽選に外れた場合にはポイントは消失されず、逆にポイントが加算されて残ります。また使用するポイント数はその都度指定できます。

ただし当選すれば、使用したポイントは消失します。購入をキャンセルしてもポイントは戻らない点には注意が必要です。

このように申し込み実績が当たる確率を高めるような証券会社で申し込んだ方が有利であることがわかります。

口座数が少ない証券会社で申し込む

口座数が少ない証券会社はIPOに申し込む人も少ない点でおすすめです。抽選は申し込みが多いほど当たる確率は低くなります。逆に申し込みが少ないほど当たりやすくなると言えます。

もちろん割り当てられる株式そのものが少ないと、ライバルが少なくてもなかなか当たらないかもしれません。実際に口座数が少ない会社には割り当てられる株式が少ないものです。

たとえば岡三オンライン証券が2021年10月に割り当てられた「PHCホールディングス」株で抽選により配分された単元数はわずか2株でした(日本証券業協会公式サイトより)。

それでも当たる確率を考えれば、口座数が少ない証券会社でも口座を開設しておいて、IPO抽選があれば申し込んでおいた方がよいでしょう。

IPO抽選がおすすめな理由

IPOの抽選はなかなか当たらないものですが、それでもおすすめするのはリターンが大きいからです。公開価格で購入したIPOの株式を初値で売却するだけで、大きな利益が狙えます

もちろん全てのIPO株が必ず高い初値をつけるわけではありません。なかには公開価格を割り込むケースも見られます。とはいえその数は少ないものです。

2021年にIPOで上場した125銘柄のうち、初値が公開価格を下回ったのは18銘柄のみとなっています。そして初値を上回った101銘柄の上昇率は、単純平均で70.3%にもなります。

IPO株は簡単に当たるものではありませんし、購入できたとしても1割ほどは初値で値を下げています。しかし初値が高くなれば、そのリターンは2021年実績の単純平均ですが70%の上昇率が期待できます

このように勝率が高いことがIPO抽選をおすすめする理由です。

IPO抽選がおすすめの理由
  1. IPO株は高い初値を付けやすい
  2. 年間のIPO実施件数が多い

IPO抽選にはこの証券会社がおすすめ

IPOの抽選に申し込むために口座を持っておきたい証券会社はいくつかあります。それぞれの特徴を把握して、効率よく申し込めるようにしておきましょう

IPO抽選におすすめの証券会社
  • SBI証券
  • 楽天証券
  • マネックス証券
  • LINE証券

IPO取扱第1位のSBI証券はポイント制がおすすめ

ネット証券ではIPO取扱銘柄数がダントツで1位なのがSBI証券です。

SBI証券の特徴

2021年3月期において、IPO取扱銘柄数が全上場会社数の実に93.0%ほどと多い点でおすすめの証券会社です。また普段の株式取引でも少ないコストで運用できるのが強みとなっています。

たとえば現物株式の取引手数料は取引プランによっては0円からなので、取引回数が多い人にもおすすめです。

SBI証券を含むSBIグループの証券口座開設数は720万以上と、国内株式の個人取引シェアもダントツに多いのも人気の理由です。

SBI証券のIPO抽選方式の特徴

SBI証券は会社に振り分けられるIPO株式のうち60%を完全な平等抽選により配分します。ただし1人1票ではなく、申込株数単位に応じた数の抽選番号が割り振られ、当たりの番号があれば株式を購入できる仕組みです。

申込時にはIPO株式を購入できるだけの買付余力が必要ですが、資金拘束はされません。ただし抽選時に必要な資金がなければ、抽選対象から外れてしまいます。

30%は抽選で外れた人を対象に、IPOチャレンジポイントの申込ポイント数が多い順に配分されます。残りの10%は、以上の方法で配分されなかった人を対象に取引状況などを考慮して配分先が決まります。

SBI証券のIPOチャレンジポイントとは

SBI証券には当選確率が高まるIPOチャレンジポイントというものがあります。これは申し込んで当選せず、株式が配分されないと加算されるものです。

IPOへの申し込みにこのチャレンジポイントを使用すると、そのポイント数に応じて当選しやすくなる仕組みになっています。

保有するポイントには有効期限がないので、使用しなければ加算され続けます。そしてIPOへの申し込み時には、保有するポイントのうちどれだけの数を使用するのか決めることができます。

ポイント数が多い順にIPO株が配分される仕組みとなっていて、当選すると使用したポイントは消失します。IPOに申し込む数が多いほど、当選しやすくなる仕組みになっています。

口座開設数2位の楽天証券は申込数で当選確率が上がる

楽天証券は抽選の申込株数が多いほど当たりやすいのが特徴です。

楽天証券の特徴

楽天証券は口座開設数が業界第2位ですが、新規口座開設数は2018〜2020年まで3年連続で1位(2021年12月時点調べ)と人気の高い証券口座です。手数料の安さと取引により楽天ポイントが貯まるのが魅力だと言えます。

さらに貯めた楽天ポイントで株式購入もできるので、楽天サービスをよく使う人にもおすすめです。IPOは完全平等抽選ですが、複数の口数で応募できるので、資金が多いほど有利な仕組みになっています。

楽天証券のIPO抽選方式の特徴

楽天証券はIPOの申込口数に応じた抽選回数が得られます。そのため資金量が多いほど有利になると言えます。申し込み後に抽選番号が申込単位株数分だけ付与されます。そして抽選は日経平均大引け値の下3桁の数字を使って行われます。

楽天証券に割り当てられるIPO株式の全てが抽選により配分されるので、株数自体は多いと言えます。ただし口座数が多いためライバルも多いことと、資金量によって当選確率が変わる点に注意が必要です。

楽天証券は資金量により当選確率が変わる

楽天証券は、抽選そのものはランダムに決まりますが、申込口数を自分で決めることができます。そのため、申込口数を多くできる資金量の多い人が有利だと言えるでしょう。

もちろん申し込み前には購入に必要な預り資金が必要となり、抽選が終わるまで口座のお金は使えなくなります。そして当選後は口座から購入代金が差し引かれて株式を手にします。

そのため資金があっても保有する株式などに使っていれば申し込めない点に注意が必要です。

米国株の取扱銘柄数1位のマネックス証券は完全平等抽選

マネックス証券は米国株投資に強い証券会社です。

マネックス証券の特徴

マネックス証券は取り扱う米国株の銘柄数が4,573銘柄(2022年1月時点)と豊富に揃っているのが特徴です。ただしIPOでは外国株式を扱っていません。

マネックス証券では国内株も1株単位での購入が可能なので、投資初心者にも向いています。

銘柄選びで役立つツールとして「マネックス銘柄スカウター」というものを提供しています。これは過去10期以上の業績をグラフ表示するなど、銘柄のチェックに役立つ情報が豊富なツールです。

マネックス証券のIPO抽選方式の特徴

マネックス証券では応募に際して1人に1票の当選権が与えられ、コンピューターによる無作為抽選を行っています。申し込み単位株数が多くても、当選確率は変わりません。

申し込み者数が株式の配分単位数より少ない場合には、まず申し込み者全員に1単位の株式が割り当てられます。あとは1単位を超える申し込みに関しては抽選が行われ、1単位ごとに当選・落選が決まります

抽選の応募には入金が必要となり、申し込み後は資金拘束されます

マネックス証券は100%完全平等抽選が特徴

マネックス証券でのIPO抽選は100%完全平等抽選となっています。そのため、口座を開設したばかりの投資初心者であっても、同じ当選確率で臨むことができます。

これは長くマネックス証券で取引をしている人にとっては、優遇されない点で不満に思うかもしれません。逆にIPO投資のための証券口座を探している人にとっては口座開設のための大きな魅力となるでしょう。

スマホアプリで手軽に投資できるLINE証券

LINE証券はスマホアプリのみで取引できるのが特徴です。

LINE証券の特徴

LINE証券はスマホアプリでサービス提供するオンライン証券です。手軽に株式売買ができますが、銘柄分析などのツールはあまりありません。取引そのものに特化した証券会社と言えるでしょう。

株式を1株単位で購入できる「いちかぶ」サービスが特徴で、手数料は売買代金の0.2~1.0%となっています。IPO抽選に応募して当選した場合、IPO株の購入手数料は無料です。

LINE証券のIPO抽選方式の特徴

LINE証券では抽選は完全平等抽選で行われます。割り当てられる株式は全て当選者に配分されます。抽選は申し込んだ単元ごとに行われるので、申し込み株数が多いほど当選確率は上がります。

抽選申し込みの前には口座に購入資金が必要となり、申し込み後に資金は拘束されます。ただしLINE Payで入金した場合には、入金した2営業日後からIPO抽選に申し込めるので注意しましょう。

購入したIPO株は上場日の前営業日25時頃から売却注文を出せるようになります

野村證券との協業が強み

LINE証券はIPO銘柄の取り扱いを開始したことを2021年6月1日に発表しました。IPOは実績が重視されるため、後発組としては不利と考えられますが、実はIPO引受実績が豊富な野村證券と協業という形をとっています。

2021年にはすでに11銘柄を取り扱っており、今後も期待できると言ってよいでしょう。またLINE証券の口座数も2021年11月時点で100万口座を突破したところなので、ほかの証券会社よりもライバルは少ないと考えられます。

IPO抽選は1株からでも申し込むことができる

抽選は100株といった単元株単位ではなく、1株単位で申し込むことができます。対応する証券会社は少ないので、少額での投資を検討している方はチェックしておくとよいでしょう。

1株単位でIPO抽選に申し込める証券会社には、「S株」サービスがあるSBIネオモバイル証券と、1,000円単位で株式購入できるPayPay証券があります。

1株からIPOに申し込める証券会社
  • SBIネオモバイル証券
  • PayPay証券

SBIネオモバイル証券

SBIネオモバイル証券はSBI証券とTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社によるネット証券です。

SBIネオモバイル証券の基本情報

SBIネオモバイル証券はスマホだけで取引でき、Tポイントを使って株式購入ができるのが特徴です。S株サービスで1株単位での売買ができるので、投資初心者にもおすすめのサービスと言えます。

IPO抽選への応募も「ひとかぶIPO」で1株単位となります。ブックビルディングでの参加はないので、公開価格が決定してから応募する仕組みになっています。IPO株購入にはTポイントが使えません。

SBIネオモバイル証券のIPO抽選方式

SBIネオモバイル証券のIPO抽選は完全平等抽選と一部優遇枠のある抽選になっています。優遇枠は20~30代の若年層と、口座の長期保有者(3ヵ月以上)が対象です。

応募には購入予定額の買付余力が必要となり、申し込み時に買付余力は拘束されます。株式売却分を買い付け代金に充てるためには、申込最終日の翌営業日までの受渡が必要です。

SBIネオモバイル証券は初値成立後の翌日早朝から売却注文が可能

SBIネオモバイル証券で購入したIPO株を売却できるのは上場初日ではなく、初値成立後の翌日早朝からなので注意が必要です。

通常は取得したIPO株式は初値が付いた時点で売却できます。初値売りで利益を出すのがIPO株の魅力ですが、SBIネオモバイル証券ではこれができないので留意しておきましょう。

PayPay証券

PayPay証券はスマホアプリ専用の証券会社です。

PayPay証券の基本情報

PayPay証券は2021年にOne Tap BUYというスマホ証券から商号変更したものです。主要株主にはソフトバンク株式会社やみずほ証券などがあります。

株式売買手数料は無料ですが、売買時にはスプレッド(手数料相当額)が0.5~1.0%発生する仕組みになっています。

取引は1株単位ではなく1,000円単位となっているのが特徴です。また国外株式はもちろん、米国株式も24時間いつでも取引できます。ただしIPO株に関しては、1株単位での購入になります。

PayPay証券のIPO抽選方式

PayPay証券のIPO抽選は完全平等抽選となっています。株数は1株から100株まで申し込めますが、1人1回のみの応募となります。

PayPay証券は店舗を持たないネット専用証券なので、割り当てられたIPO株は全て完全平等抽選で配分されます。IPO抽選に応募するためには、事前に購入希望額以上の入金が必要となり資金拘束されます。

PayPay証券はIPO専用アプリが必要

PayPay証券でIPO投資をするためには、「誰でもIPO」というIPO専用アプリが別途必要なので注意が必要です。

PayPay証券はもともと「One Tap BUY」というスマホ証券だったこともあり、スマホアプリ専用の証券会社です。そのためサービスは全てスマホアプリで提供されていますが、IPOに関しては別のアプリで対応する形となっています。

NISA口座でIPO投資も可能

非課税枠が人気のNISA口座を使ってのIPOでの投資が可能です。ただし会社によっては対応していないことがあります。また利益が非課税になるメリットがある一方で、NISA口座でのIPO投資には注意すべき点もあるので解説します。

NISA口座でIPO投資ができるおすすめの証券会社
  1. SMBC日興証券
  2. SBI証券

そもそもNISAとは

NISAとは非課税口座のことで、購入した株式や投資信託から得られた利益が非課税となるのが特徴です。年間で120万円までは非課税枠で購入でき、購入した株式や投資信託は最大5年間にわたり非課税扱いになります。

取引できる金融商品には投資信託と国内・海外上場株式のほかに、国内・海外ETFやREIT、新株予約権付社債があります。信用取引や未公開株式の購入はできません

IPO株の購入に関しては、NISA口座が対応している証券会社と対応していないところがあります。NISA口座を使ってIPO投資をする場合には、証券会社が対応しているかどうかを確認する必要があります。

NISA口座でIPO投資をするメリット

NISA口座でIPO投資をするメリットとして挙げられるのは、値上がりによる売却益を非課税にできるということです。NISA口座は年間で120万円の購入までは利益が非課税になります。

IPO株は初値が公開価格を大きく上回ることがあります。そのタイミングで売却すれば、大きな売却益が得られます。本来はそのうち20.315%に相当する税金を支払わなければなりません

しかしNISA口座でIPO抽選に応募し、当選して購入すれば売却益はかかりません。値上がり率が大きいほど税金も多くなるので、非課税となるのは大きなメリットと言えます。

もちろんIPO株の評価額が120万円を超えても税金は発生しませんし、年間購入金額の合計が120万円を超えなければまだ株式を購入することができます

NISA口座でIPO投資をする注意点

NISA口座でIPOの投資をする際の注意点は、損益通算ができないということです。NISA口座で購入した株式などの価格が購入価格を下回っても、その損失額をほかの口座で運用している株式などの利益と合算できません。

IPO株式は公開価格で購入した後に、初値でそれを上回る価格をつければ売却することで利益が得られます。しかし逆に初値が購入価格を下回ることもあります

株式は狙って銘柄を選べないので、値下がりリスクを回避したIPOでの投資は難しいものです。そのまま株価が上昇することなく売却した場合、ほかの口座で得た売却益と損益通算ができません

その結果、損失が確定する一方で値上がり益の税金を支払うことになります。この点には注意が必要です。

NISA口座でIPO投資が可能な証券会社

NISA口座でIPO投資ができる証券口座からおすすめを2つピックアップします。

SMBC日興証券

SMBC日興証券はIPO実績が多く、口座を開設したばかりでも完全平等抽選があるのでおすすめです。もちろん NISA口座でもIPO抽選に応募できます。

預り資産に応じてステージが上がるダイレクトコースでIPO抽選に応募することで、抽選票が増えるといった特典もあります。これは資金を預けるだけで当選確率が上がるものなので、口座を開いたばかりでも利用できます。

またSMBC日興証券には100円から株式が購入できる「キンカブ」があり、こちらもNISA口座が使えます。投資初心者であっても少しずつ投資を学びながら、IPO抽選にチャレンジするといった利用ができるでしょう。

SBI証券

SBI証券もIPO実績が多く、NISA口座で購入できるのは大きなメリットです。IPO抽選への応募は通常の手続きで行い、ブックビルディング抽選に当選したら、「NISA預り」にすることによりNISA口座で保有できます。

SBI証券は1株単位で株式を購入できるので、投資初心者でも少額投資できるのが魅力です。そこでIPO抽選への応募を続けながら、NISA口座で株式を運用するのもよいでしょう。

NISA口座で非課税となるのは年間で120万円までですが、1株単位で株式を購入できるので、IPO抽選のための買付余力を残しつつ株式を買い増すことができます

ただしIPO株の購入は単元株単位となり、1株単位での購入はできないので注意しましょう。

IPO投資は証券会社選びから

申し込み方法と抽選方法などは、証券会社によってかなり違いがあることがわかります。どの証券会社で応募すれば有利なのか、考慮する必要があるでしょう。

IPOは同じ案件でも複数の証券会社で抽選をするので、できる限り多くの証券会社で応募するのがおすすめです。そのためにはまず、証券会社に口座を開設しておくとよいでしょう。

少ない資金でIPO抽選に応募したいという方は、1株から申し込める証券会社もあるので、まだ口座を持っていなければぜひチェックしておきましょう。

IPO抽選の疑問に関するQ&A

IPO抽選に関する疑問点とその答えをQ&Aにまとめてみます。

Q.通常株とIPOは違うの?

A.通常株はすでに市場で売買されている株式であることに対して、IPOはまだ市場で取引されていない未公開株式のことです。通常株はすでに業績などの情報を織り込んで適正価格付近で推移しています。

一方でIPO株は公開後に業績を反映させるため、価格が大きく変動することがあります。通常株にも新たに発行する株式や既存の株式を投資家に売り出すものがあり、この2つをPO(公募・売出)と呼びます。

IPOはこれまで取引されていない株式を数量限定で売り出すため、抽選には多くの応募者が集まる傾向があります。その結果、当たった投資家が購入する公開価格よりも、市場で初めて取引される初値が大きく上回るケースが多くなります。

一方で通常株は公募増資のように株数が増える場合、1株あたりの価値が希釈化する可能性があります。そのかわりIPO株よりも企業の業績予測がしやすいというメリットもあります。

Q.IPO抽選方法にはどのような種類がある?

A.抽選方法は大きく分けて「完全平等抽選」と「優遇制度付き抽選」があります。前者は申込者が1口のみ応募でき、公正な抽選で当選者が決まります。

平等な抽選でも、1人が何口も応募できる証券会社もあります。そして優遇制度付き抽選は、証券会社の利用頻度などに応じて当選しやすくなる抽選方法です。

優遇の方法には過去の抽選への応募回数や口座の預入資金量、あるいは株式売買などの利用状況などが考慮されるものがあります。

口座を開設したばかりの人には平等な抽選がおすすめですし、長く証券会社を利用している人には優遇制度付き抽選がおすすめです。

Q.全てのIPOに抽選申し込みができる?

A.IPO抽選には誰でも申し込むことはできますが、抽選対象外となるケースがあります。これは落選ではなく、申し込んではいるものの抽選に参加できなかったことを意味します。

その理由はふたつありますが、まず1つは申告した価格が公開価格を下回ったときです。申告価格は仮条件で提示される金額の範囲内で決めておきます。

その範囲の下限に近い価格で申告し、公開価格が上限であった場合には抽選参加の権利を失います。そのため、申告価格は仮条件の上限にしておけば安心です。

もうひとつの理由として、申込時には口座に買付余力があったものの、抽選時に不足していたというような場合には抽選の対象から外されます。

たとえ資金拘束されないとしても、口座には公開価格で購入できるだけの資金を入れておくことが大切です。

Q.異なる証券会社から同じIPOに抽選申し込みができる?

A.同じ案件に異なる会社から申し込みをすることは可能です。これはIPOへ申し込むにあたり、他社との重複を禁止する旨の記載が取引ルールにないからです。

抽選は応募者が多くなれば、なかなか当たらないものです。そのため、異なる証券会社から同じ案件に申し込むことは、当たる確率を上げるためには必要と言えるでしょう。

ただし運良く複数の証券会社でIPO抽選に当選した場合、実際に購入できるかどうかが大事なところです。当選後に辞退すると、ペナルティが発生することがあります。

たとえばSMBC日興証券によると、当選を辞退した場合「新たな需要申告のお申し込みが一定期間出来なくなる」としています。そのような点も考慮して、複数の証券会社に申し込むようにしましょう。

「日興イージートレード募集申込期間に、「需要申告・募集申込状況詳細」画面より当選の辞退(当選の取消)が可能です。また当選後、募集申込期間内に募集申し込みを行っていただけなかった場合も、当選を辞退(取消)したものとみなします。
ただし、当選を辞退(取消)されるとその後のご利用について以下の制限を設けさせていただきますのでご注意ください。」

引用元:SMBC日興証券 当選後の辞退(当選の取消)はできますか。

Q.IPOに申し込むときは購入資金が必要?

A.購入資金が必要な会社と不要な会社があります。

IPOの申込時に購入資金(前受金)が必要なのは次の証券会社です。

購入資金(前受金)が必要な証券会社
  • SBI証券
  • マネックス証券
  • SMBC日興証券
  • 楽天証券
  • GMOクリック証券

SBI証券とGMOクリック証券は申し込み後に資金を引き出すことは可能ですが、抽選の権利は失います。

IPOの申込時には購入資金を不要とし、当選後に入金する証券会社には次のものがあります。

当選後に入金する証券会社
  • 野村證券
  • 岡三オンライン証券
  • auカブコム証券
  • DMM株
  • 松井証券
  • ライブスター証券(SBIネオトレード証券)

Q.IPO抽選の当選確率を上げるコツは?

A.当たる確率を上げるためには、幹事となる証券会社それぞれに申し込みをするのがおすすめです。その全てに申し込みする資金がなければ、前受金として資金拘束されない会社を優先するとよいでしょう。

また実績が豊富な証券会社であれば引き受けるIPO株が多いので当たる確率も高まります。あるいは口座数が少ない証券会社であれば、ライバルが少ないというメリットがあります。

このように1つの案件に対して複数の会社から申し込む必要があるので、まずは口座を開設しておくことが大事です。また取引実績により当選確率が上がる証券会社に普段の株式売買などを集中させるのも、当選確率を上げるコツになります。

Q.IPOの主幹事と幹事は何が違うの?

A.IPOの引受と販売をする幹事は数社の証券会社がありますが、主幹事は株式公開まで中心となって業務を遂行します。事務手続きや審査に向けての助言・指導など多くの作業を行います。

そのため、株式の引受量もほかの幹事より多く、全体の90%ほどを占めることになります。主幹事になる会社にはそれなりの経験が求められるので、会社によって主幹事の実績に差が生じます。

Q.IPO抽選に落ちたら前受金は戻る?

A.前受金として拘束されている資金は抽選に落ちれば戻ってきます。ただし抽選結果が出るまでは口座から引き出したり株式の購入に充てたりはできません。

証券会社によっては資金拘束されないケースがあり、その場合には自由に資金を使えます。もちろん株式の購入に必要な資金がなくなれば抽選の権利を失います。

抽選の結果当選した場合には、前受金として資金拘束されIPO株の購入資金として口座から差し引かれます。

※本記事で記載の情報は、個別に記載のない限り、2022年1月25日時点でのものになります。証券会社等の口座開設やキャンペーン利用の際には、各社公式ホームページの最新情報をご確認ください。

関連記事
米国株(アメリカ株)初心者におすすめ!ETF投資のメリットを解説
NISAにはデメリットはないのか?注意点や非課税期間終了後の扱いを解説
つみたてNISAでの投資でおすすめ銘柄は?メリット・デメリットも紹介
SBI証券と楽天証券 主要ネット証券2社のメリット・デメリットを比較
手数料・銘柄数・NISA対応で比較!ネット証券のおすすめランキング