ゴーシュ音楽院
大友 裕子

熊本県熊本市出身。幼少よりピアノとチェロに親しむ。熊本県立済々黌高校、桐朋学園大学音楽学部を卒業。各地のオーケストラで活動。東京目白の「アルル音楽学園」にて13年間アマチュアチェリストの指導にあたる。千葉に移住したのを機に自宅となりに「おおともチェロ教室」を開く。2014年に複数科目受講できる「ゴーシュ音楽院」に改め現在に至る。

音楽で動物を癒やすゴーシュのように

ゴーシュ音楽院は千葉県のほぼ中央、長柄町という里山に位置している。チェロ・バイオリン・ビオラ・ギター・ピアノ・フルート・クラリネット、そしてリトミックを指導している音楽教室だ。

音楽教室の名前は、宮沢賢治の小説「セロ弾きのゴーシュ」に由来している。主人公ゴーシュがチェロを奏でて動物たちの病気を治す様子から、人々を癒やし元気にさせる音楽で満たされるように、という願いを込めて名付けられたという。

自身もチェロ奏者として活躍する傍らゴーシュ音楽院の講師を務めている大友代表に、千葉で音楽教室を続けている理由と、今後の展望について話を聞いてみた。

「10年は続けたい」教室運営の覚悟

幼少期からチェロとピアノに触れてきた大友代表。音楽家の名門といわれる桐朋学園大学音楽学部を卒業後、各地のオーケストラで活動をしたのち、千葉に移住したのを機に開講した「おおともチェロ教室」が、ゴーシュ音楽院の前身だ。

「楽器の演奏に熱中したり、身近な環境で音楽に耳を澄ませたりすることは、人生を豊かに、そして楽しくしてくれます。そんな場を作って多くの人と幸せな時間を共有し、充実した人生を歩みたいと思ったのが、教室設立のきっかけでした。」と大友代表は語る。

最初はチェロのみ開講していたが、複数科目を受講できる教室にしたいと長年思い続けていた大友代表。多方面からの協力を得て徐々に形となり、2014年に自身のチェロ教室をゴーシュ音楽院と改めて現在に至る。

「なんとしても、まず10年間は教室を潰すことがないように決心していました」と、ことばを紡ぐ大友代表。とはいえ、多少無理をしても舞台表現・鑑賞のための機会を増やしたいという思いもあり、経営とのバランスを保つことを心がけていたという。

音楽業界で密かに知られている千葉

今も受講可能な楽器を少しずつ追加しているゴーシュ音楽院。特に弦楽器においては2023年にコントラバス科を開講したことにより、バイオリン・ビオラ・チェロ・コントラバスと全科揃うことに。音楽好きにはこれ以上ない環境が整っている。

都心から少し離れれば、たちまち緑が広がるのどかな田舎の風景の顔を持つ千葉。しかし実は楽器演奏人口が多く、アマチュアの団体活動が盛んなエリアとして、音楽業界で有名な地域だという。「千葉に素晴らしいセンスの持ち主が多いのは間違いありません。唯一無二の存在としてとても面白い地域だと思います。」と大友代表は朗らかに語った。

2024年で10周年。次の挑戦は

そして今年で10周年を迎えたゴーシュ音楽院。今後は、多くのアマチュアチェリストと作る大規模のコンサートを企画中とのこと。チラシ作成から当日の役割まで、全員が協力して作るコンサートだという。

「1つの舞台を作ることがまるで「大人のためのお仕事体験」のような感じになるかと思います。これから大変ですけど、面白くなりそうですよ。」と話す大友代表の顔には、笑みがこぼれていた。

ゴーシュ音楽院

本社所在地
千葉県長生郡長柄町味庄109−2
設 立
2014年3月1日
資本金
非公開
事業内容
ピアノ、弦楽器(バイオリン、ビオラ、チェロ、コントラバス、ギター)木管楽器(フルート、クラリネット)子どものピアノとリトミックの指導。クラシックコンサートの企画・運営。小中学校へのアウトリーチ。中学校部活動のサポート。
企業URL
https://www.gauche-music.com/
代表者
大友 裕子