株式会社ウェザーニューズ

千葉が誇る世界最大規模の民間気象情報会社

海に面した千葉市美浜区に本社・グローバルセンターを置く株式会社ウェザーニューズは、世界初、そして世界最大規模の民間気象情報会社である。日本国内の主要な天気予報の中で予報精度No.1を2年連続で獲得してきた実績を持ち、10分間隔で業界最長の30時間先まで表示可能な超高解像度の「雨雲レーダー」など人気コンテンツが充実している。2021年のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」では台本考証および美術協力に携わっており、気象予報士の社会的ニーズにも多大なる影響を与えていたのは記憶に新しい。

気象庁が管理している1,300ものアメダスの約10倍の観測網を持っており、さらに取得したデータをより実践的に活用できるように独自のロジックを組んでいる。例えば停電が発生したとき、停電したエリアと停電時の気象情報とをAIで分析し、分析結果と今後の停電予測地域がわかるようにしているという。

「いざという時、人の役に立ちたい」を合い言葉に、世界約50カ国の顧客へ24時間365日、気象に関するさまざまなリスクコミュニケーションサービスを行っているウェザーニューズ。こと近年さらなる猛威を振るっている台風やハリケーン、そして豪雨による洪水の増加など、災害リスクへの対策がより重要なテーマとなってきている昨今、世界最大各地で発生する気象現象を正しく把握するための独自の観測インフラの開発や、各国の気象・地象リスクを深く理解するための研究に日夜取り組んでいる。

そんな世界に誇るウェザーニューズとは、いったいどんな企業なのだろうか。

気象情報を肌で感じられる海浜幕張

株式会社ウェザーニューズは1970年1月に発生した福島県沖の海難事故から生まれた、創業者・石橋博良の「船乗りの命を守りたい」という熱い使命が創業のきっかけとなり、1986年に設立。海から始まった気象サービスの市場は、空そして陸へと様々なニーズへ拡大していくこととなる。

今や世界規模で活躍中のウェザーニューズ。グローバルセンターとして位置づけている本社は、幕張メッセやZOZOマリンスタジアムなどがある幕張新都心にある。海浜幕張は東京湾に面しているだけでなく、高速道路や鉄道がすぐ近くを通っており、成田空港、羽田空港といった大規模な国際空港にもアクセスしやすい。ウェザーニューズのクライアントである交通事業者が今どのような気象の影響を受けているかを肌で感じながらサービスを提供できる環境であることから、海浜幕張を選択したという。

止まらない快進撃を支える社員の存在

現在、会社全体では1,100名規模になっているウェザーニューズ。一般向けのお天気アプリ「ウェザーニュース」は累計3,700万ダウンロード(2024年3月時点)を突破し、YouTubeのチャンネル登録者数は118万人を記録。法人としては国内の主要な交通インフラ企業のほとんどと連携しており、各企業向けにカスタマイズされた気象情報をリアルタイムに提供している。

最近ではサービスコンテンツ自体の開発スピードを上げ、より世の中に新しいコンテンツを出していく方針を取っており、システム開発に必要な人材も新卒・中途問わず積極的に採用しているという。

今回インタビューに応えてくれた竹本さんは大学で地質学を専攻していたが、減災や防災に役立つ人材になりたいと考えウェザーニューズに入社。各クライアントの事業に最も適した気象情報を提供する営業活動を経験し、現在は広報担当としてより多くの方々にサービスを知ってもらうよう、さまざまな取り組みに挑戦している。

一歩間違えると命の危機にさらしてしまう気象情報というシビアな分野を日夜取り扱っている株式会社ウェザーニューズ。竹本さんに社内の雰囲気を聞いてみた。

「もちろん災害が発生したときには、いつでも最速で正確な情報発信をするように態勢を整えています。「天気はつねに眠らない」存在ですので。そのうえで私たちが日頃重視しているのは、皆さんにより天気というものを身近に感じてもらうことです。ですので、例えばYouTubeで提供しているお天気キャスターの方による解説では和やかな空気感で、いかに親近感を持ってみていただけるかを大事にしていたりしますね。オンとオフの切り替えは社内全体でしっかり意識しています。」

ビジネスにもっと天気を

ウェザーニューズでは2023年より「船乗りの命を守りたい。地球の未来も守りたい。」という新しいスローガンを掲げて取り組みを進めている。とりわけ重点的な施策として、SaaSモデルによる新たな顧客層の開拓に力を入れているという。

特に現在は「ウェザーニュース for business」というSaaS型のサービスに力を入れている。比較的安価に利用可能なプラットフォームで、ドローン、小売、ダムといった業界ごとにカスタマイズされた気象情報をPCやアプリで簡単に確認できるサービスを提供している。

また独自のIoT気象観測センサーも開発している。ソラテナProと呼ばれるこのセンサーは片手で持てるほどのサイズで、雨量、風向・風速、気温、気圧など7つの要素を測定できる代物だ。1分ごとのデータをスマホアプリやパソコンで確認でき、リアルタイムに熱中症のリスクを判定することもできる。例えば農家の方はこれを活用して土壌の酸素量を管理し、作物の生産性を向上させることが可能になる。安全対策はもちろん、これからは気象情報を、ビジネスをより効率的にさせるものとして活用の幅を広げようとしているのだ。

「なにかあったらウェザーニューズの気象情報を見よう」と思っていただく。そのために、今日もウェザーニューズは正確な気象情報を千葉から提供している。

株式会社ウェザーニューズ

本社所在地
千葉県千葉市美浜区中瀬1-3幕張テクノガーデン
設 立
1986年6月
資本金
17億600万円
事業内容
ルーツとなる航海気象・海上気象といったサービスのほか、スポーツ気象・放送気象・トラベル気象など法人・個人問わずさまざまなお客様に向けた事業を展開。一日平均で約13万人から集まる「ウェザーリポート」や、独自の観測インフラなどを活用し、分析・予測によって価値ある情報をお届けしている。
企業URL
https://jp.weathernews.com/
代表者
草間 千仁