1999年、中央学院大学卒。2003年、メイナン入社。2005年、同社代表取締役就任。2007年、千葉県産業廃棄物処理業 優良評価認定。2008年、チャレンジ企業大賞ちば 優秀企業賞受賞。2008年、千葉県元気印企業大賞・地球環境貢献奨励賞受賞。2022年、ちばSDGsパートナー登録。2022年、市原市SDGs宣言企業認定。2023年、千葉県循環型社会形成推進功労者等 県環境生活部長感謝状授与。
千葉県の市原市に拠点を構えている株式会社メイナンは、プラスチック、鉄・非鉄、古紙のリサイクル事業、並びに産業廃棄物の中間処理事業を展開している。
コンプライアンスに応じたリサイクルシステムの構築ができることが大きな強みで、再生事業者登録や優良評価認定を受けている産業廃棄物処理の事業認可取得、また環境省の広域認定事業にも取り組んでいる。そして自社工場を保有しており、一貫したリサイクルを展開。お客様に安心してもらえるサービスを提供することが可能になっているのだ。
「リサイクルは一方通行では成立しません。お客様との協力で成立する「協業事業」であると心がけています。ここ数年では、SDGsや海洋プラスチック問題、プラスチック資源循環促進法などで、さまざまな企業がプラスチックのリサイクルに取り組んでいますが、そもそもこれはお客様と私たちリサイクル事業者が一緒に足並みを揃えて初めて成立するもの。
リサイクルは取り組んでおしまいではなく、それをいかに継続するかが重要です。だからお客様と常にコミュニケーションを取り、課題があれば一緒に取り組むことをなにより大切にしています。」と吉田代表は語る。
創業者である吉田代表の父は、廃棄物中間処分業を中心にビジネスを展開していたが、その傍ら「ゴミとして捨てられるものが何かに利用できないか」と日々情報収集をしていた。その中でプラスチックを新たな原料に戻すマテリアルリサイクルに出会い、研究を重ねるうちに重要性を理解し、プラスチックリサイクルに特化する事業を新しく立ち上げたという。
2002年から2006年にかけて、このプラスチックの原料化リサイクルをテーマに経営革新に取り組んだことが、株式会社メイナンの事業展開の大きな転機だったと語る吉田代表。これによりプラスチックを新たな原料としてリサイクルするための生産体制の強化をすることができ、現在の事業の基礎が固まった。そして、その取り組みが評価され、県知事から「チャレンジ企業大賞ちば優秀企業」を受賞する。
「これはとても励みになりましたね。より一層頑張ろうと気持ちが引き締まったのを今でも覚えています。」と吉田代表は当時を懐かしみながら語った。
また、ここ数年は、どうしても原料化できないプラスチックは、RPFと呼ばれる固形燃料を製造して熱量を利用するサーマルリサイクルもスタートさせ、プラスチックリサイクル率90%を達成、「脱単純焼却、脱埋立」を目指し、プラスチックリサイクルの幅を広げている。
株式会社メイナンの一番の強みは、やはりプラスチックのリサイクルだ。ここ最近の時代の流れが追い風になっており、更なる事業の必要性や発展性を感じているという。
2025年、株式会社メイナンは創立30年を迎える。リサイクルなんて手がかかる面倒なことだと思われていた設立当初。今では当たり前のこととして、社会全体がリサイクルに取り組んでいるなか、株式会社メイナンの役割はこのリサイクルの流れを継続させることだ。
レジ袋や海洋プラスチック問題などで、一時期プラスチックを使うこと自体がマイナスのようなイメージになってしまったこともあったが、正しいリサイクルを行うことこそが最も環境問題に貢献できると吉田代表は語る。
「正直ここまで長く自分がこの会社に携わるとは思っていませんでした。ありがたいことに、毎日とても楽しく仕事をさせてもらっています。これもひとえにお客様、そして一緒に頑張ってくれるスタッフのおかげです。ずっと言い続けていることですが、私たちメイナンが皆様にとっての「オンリーワン企業」として成長していけるよう引き続き頑張りたい限りですね。」吉田代表は優しいほほえみを浮かべながら、そう語っていた。