株式会社エルグラフィ
佐久間 正道

1996年、日本大学卒。1996年、株式会社PIPS入社。2000年、株式会社アズライフ入社。2007年、フリーランスとして独立。2016年、株式会社エルグラフィ設立。

一瞬の感動を一生の感動に

このコンセプトを元に、千葉県船橋市を拠点としたフォトスタジオを初め、写真撮影に関する様々な事業を展開している株式会社エルグラフィ。この会社の大きな特徴は、『写真を感動につなげる』ことだという。

もっとも大切にしていることは写真の品質。これは広告写真でもフォトスタジオでの写真でも同じ品質の写真を提供することで、写真が感動に繋がり『また撮影して欲しい』につながっていくと考えているためだ、と語るのは株式会社エルグラフィの代表取締役の佐久間氏だ。

素人からフリー、そしてスタジオ設立へ

東京都江東区に生まれ、小学3年生のときに祖父が趣味で使っていた一眼レフカメラを借り、夕日を撮影したのがはじめてカメラを手にしたときだと語る佐久間代表。20歳の頃にバブルの影響による父の会社が倒産し、これを機に千葉県船橋市に拠点を移すこととなる。

この経験をした後『自分が本当にやりたいこと』を自問自答する中、挑戦したいことが『写真を撮ること』。そしてこのさまざまな経験がフォトグラファーという道へ進むきっかけになったという。

「当時写真専門学校さえ通っていない未経験の私でしたが、広告撮影スタジオに入社することができました。もちろん広告写真撮影の基礎知識も解らず必死で勉強する日々を過ごすという、まったくの0からのスタートとなりました。そこでカメラマンアシスタントとして約4年間修行し、その後広告制作会社のスタジオ事業部へ転職して、フォトグラファーとして約7年間勤務。33歳を迎えた年、フリーランスとして独立することができました。」と佐久間代表は当時を懐かしみながら語った。

フリーランスフォトグラファーとして広告写真やアーティスト写真、カタログ関係など人物撮影から商品撮影までさまざまな現場で活動する中、以前会社で同僚だったスタイリストと再会。プロのスタイリストとしてフリーで活動する中、子供専門のハンドメイドショップを営み、年に数回行っているイベントで子供を撮る撮影会をやることになり、その撮影依頼を受けたことが、後にフォトスタジオを立ち上げる大きな要因となった。

その後撮影イベントを行っていくたびに写真の反響が増えていったことを背景に、2013年11月、浦安の一軒家でフォトスタジオ1号店「マシェリスタジオ」をオープン。たくさんの子供たちやご家族と出会い、5年間で約5,000組のご家族を撮影した。

そして地元・船橋でも地域貢献していきたいとの思いから、2018年11月にフォトスタジオを船橋市に移転。新たなコンセプトと共に『クシェルスタジオ』がスタートしたのだ。

「フリーランスとして活動する中で、あるご家族を撮影する機会がありました。芝生のある公園で3才の男の子のいる3人家族で、散歩したり、追いかけっこしたり、終始楽しく撮影をしていました。

撮影も無事終わりお写真をご家族へ渡した後、奥様から『この度はとても素敵な写真を撮っていただきありがとうございました』とお礼の言葉をいただきました。そして『主人が夜中ひとりで写真を見ながら涙を流しておりました』とこっそり話してくれたんです。その瞬間、心が震え感動が込み上げてきたことが今でも忘れられない出来事となり、現在の写真や会社に大きな影響を与えています。」と佐久間代表はゆっくりとことばを重ねた。

撮影は「楽しむ」こと

広告撮影やカタログ撮影など様々な現場では、特に『照明機材を使用し自然光に近づける』演出を得意としていた佐久間代表。このことはフォトスタジオでも生かされ、LED照明の位置や光の差し込む方向など、ほぼ自然光に近い環境を作る事で、暗い時間帯での撮影でも朝の爽やかな光感を演出し、明るい時間帯で撮影した写真のように仕上げることが可能となったという。

「また、特に社内で重要視していることが『撮影を楽しむ』ということです。これはお客様だけでなくスタッフも一緒に楽しむことで相乗効果となり、常に明るく楽しい現場にすることを心がけ、写真だけではなく『撮影した時間』もお客様にとってとても楽しかった思い出にすることが目標であり、現在ではそのことが多くのお客様にご満足いただけていると感じています。」と語る佐久間代表の表情は自信に満ちていた。

心を揺さぶる作品を

現在、フォトスタジオでは主にお子様の撮影がメインとしてフォトウェディングやマタニティ、ファミリーなど様々なプランを構築している株式会社エルグラフィ。昨今では高齢者の方のニーズも増えてきており、シニア層向けの撮影プランを展開する取り組みを行っているという。

「特にフォトスタジオでは、小さいお子様が多く人見知りや場所見知りの子など多いため、撮影時はどうしても緊張してしまいますので、ボール遊びやクイズなどをしてお子様の緊張をほぐしながら進めたり、親御様も含め『リラックスしながら撮影できる環境を作ること』を常に心がけています。

写真へのこだわりや接客に対しての気配りなど、スタッフ一人一人の役割の大切さを再認識することで、一人一人のプロ意識が培われ写真品質の向上やサービス向上に繋がっていきます。そして『写真で感動させたい』との思いを共有し、スタッフ一人一人がやりがいを持てる環境を作っていくことこそが、会社の成長・発展へと繋がっていくと考えています。」と語る佐久間代表。これからも、スタジオで人々を感動させる作品がつくられていくことだろう。

株式会社エルグラフィ

本社所在地
千葉県船橋市海神5-28-35
設 立
2016年1月
資本金
300万円
事業内容
広告写真業及びフォトスタジオの運営をおこなう。
企業URL
http://www.elgraphy.jp/
代表者
佐久間 正道