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イノシシやシカなど田畑を荒らす“厄介者”を有望な“食材”として地域活性化に役立てようという取り組みが君津市で進められています。
「ジビエ」は狩猟で得た野生鳥獣の肉を意味するフランス語です。
君津市では13日、市内外の飲食店の経営者らを対象にした「ジビエ調理講習会」が開かれました。
講師を務めた厨房機器メーカー、ホシザキ関東のコーポレートシェフ岩渕将明さんは、野生のイノシシを取り扱う際の衛生管理の大切さをレクチャーしました。
そして、旨味が詰まった肉汁を閉じ込めながら柔らかく肉を焼き上げるコツなど、一流ホテルで磨いた技の数々を参加者に伝授しました。
参加者は「地元に良い食材があるのに(ジビエを)食べる機会が少ないので、その幅を広げたいと思い参加した」と話しています。
県内の野生鳥獣による農作物への被害額は年間で3億7000万円余りにのぼり、このうち君津市の被害額は約4600万円を占め、県内最多となっています。
このため市は「講習会を通じてジビエを取り扱う飲食店を増やし、まちの厄介者を地域活性の起爆剤に転換したい」と狙いを説明しています。