大学誘致巡る住民訴訟 原告請求棄却

 成田市の国際医療福祉大学の開設にからむ住民訴訟の判決で、千葉地裁は16日、原告側の請求を棄却しました。

 この裁判は、成田市に住む47歳の男性が、国際医療福祉大学の看護学部と医学部の開設にからんで市が法外な金額で購入した土地を大学側に無償で貸与したのは「公益上の必要性がなく違法」だとして、成田市長に対し計約40億円の損害を賠償するよう求めたものです。

16日の判決で、千葉地裁は土地の購入費について「特に高額とは言い難い」としたほか、無償貸与についても「公益上の目的が認められる」として、請求を棄却しました。

原告の男性は、「高裁で判断を仰ぎたい」と話し、控訴する考えを示しました。

一方、成田市の小泉一成市長は、「大学の誘致は将来を見据えたまちづくりを推進する上で重要。大学ができてよかったと実感してもらえるよう取り組んでいきたい」とコメントしています。